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50代からの人間関係はシンプルに。【アフター更年期】のストレスを減らす7つの法則

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浜中聡子

人間関係は、年を重ねたから簡単になるとはいきませんよね。親、義理の親、夫、子ども、職場の同僚や上司や部下、近所づきあい……。アフター更年期の女性のストレスは、ほとんどが人間関係に由来しているといいます。ストレスを減らすための方法を、クレアージュ エイジングケアクリニック 総院長の浜中聡子さんに教えてもらいましょう。

法則1 「〜すべき」思考をやめる

「髪の毛が抜けたんです!」とクリニックに駆け込んできた人が、よく話を聞いてみると、原因はストレスだった、ということがしばしばあります。

アフター更年期の女性のストレスは、人間関係に由来しているようです。夫のこと、子どものこと、親や義母の介護、近所のもめごと、冠婚葬祭でのトラブル……。ストレスのせいでやせたり太ったり、頭痛や耳鳴り、過敏性腸症候群や胃痛を起こす人もいます。

ストレスの原因を減らすことが難しいときは、ストレスに強くなる対処法を身につけることをおすすめします。ストレス耐性を高めると、ダメージが軽くなります。同じストレスを感じても、ストレス耐性のある人はうまく切り抜けられるのです。

ストレス耐性をつける=ストレスと上手につきあっていくために提案したいのが、「完璧主義」や「すべき思考」をやめること。

「私がなんとかしなくちゃ」とひとりでがんばっていませんか? 
結果がよくないと、「私って本当にダメね」と自分を全否定していませんか?

自分に厳しいルールを課す「完璧主義」や、白か黒かをつけたがる「すべき思考」は、自分を追い詰めがち。ストレスの渦の中に自ら飛び込むようなものです。実行できないときには自己嫌悪に陥り、ストレスは膨らむ一方です。

「まあいいか」「そのうちまたトライしてみよう」と受け流すゆるさをもって対応すると、ストレスをため込まずにすむでしょう。

法則2 第一印象をあてにしない

さて、あなたは相手の第一印象に引っ張られてはいませんか?

私たちは、相手の服装や容姿、自分のこれまでの経験などのわずかな情報だけで、全体の人物像を決めてしまうところがあります。このような思考のクセを「暗黙の性格理論」といって、対人関係をゆがめる原因のひとつとされています。

相手の第一印象がよくないと、つい避けてしまったり、コミュニケーションがうまくとれなかったり。その後のおつきあいにも影響してきますよね。

でも、ひとりの人にはいろんな面があることを、アフター更年期のみなさんは気づいていらっしゃいますね。おおらかに見えた人が、意外にナイーブだったり。いろいろな面が同居しているのがあたりまえ。

第一印象というのは、このようにあてにならないものなのです。

相手の第一印象が悪いときも、それにこだわるのはやめて、よい面を発見するようにしましょう。最初はギクシャクしていた相手とも、だんだんコミュニケーションがとれるようになり、ストレスは軽減するはずです。

法則3 なんでも「自分のせいだ」と思うのはやめる

体調や気分が低調になりやすいアフター更年期には、考え方もネガティヴな方向に行きがちです。

悪い出来事が起こるたびに、「自分のせいだ」と思っていませんか? 
必要以上に責任を感じていませんか? 
すべてを自分に関連づけていると、心が休まるときがありません。

もしかしたら、体調のよいときは自分のせいだとは思わないのに、不調のときにはなぜかそういう発想になってしまっているのでは? そういった傾向に気づく余裕も大切です。

必要以上に物事を自分に関連づけるのはやめましょう。自分のせいだと思うのはやめにして、そのかわり、体調のチェックをひとつひとつ、してはどうでしょう。

法則4 コミュニケーションがうまくいかないのはお互いさま

コミュニケーションがうまくいかないことがあります。そんなときは、なぜうまくいかなかったのか、原因を探そうと努力するのは大切なことです。たとえば、自分の話ばかりしていなかったか。売り言葉に買い言葉で、相手を傷つけなかったか……。

ですが、自分に思い当たることがあったからといって、必要以上に罪の意識を感じる必要はありません。自分を卑下したり卑屈になったりするのは過剰反応。

コミュニケーションがうまくいかなかったとき、相手の言葉に傷つきませんでしたか? もしかすると相手にも問題があったのかもしれません。コミュニケーションがうまくいかなかったとしたら、それはお互いさま。どちらか一方に問題があるのではありません。

白黒つけて、どっちが悪いと決めてかからないで。これからどうすればお互いにとってプラスになるのかを考えてみる。それがスムーズなコミュニケーションを取り戻すスタート地点です。

法則5 おしゃべりの6割は相手の話を聞く

アフター更年期の女性によくみられるのが、自分の話ばかりして、相手の話を聞かない人。それが自慢話だったりすると、聞くほうもちょっと引いてしまいますね。

久々に会ったから楽しい時間を過ごそうと思ったのに、「相手の話ばかり聞かされて帰ってきたわ」などとお互いが思わずにすむように。相手の話に6割、自分の話は4割にとどめるくらいがちょうどいいようです。

苦労話や不幸話なら、最初は周囲の人も共感してくれるかもしれません。でも、それをえんえんと続けると疲れてしまうもの。ネガティヴな話題は最小限にとどめて、他人を不幸のオーラに巻き込まないようにしましょう。

日ごろの愚痴を聞いてもらうのはストレス発散になりますが、相手を選ぶべき。親友であっても、すべて共感し理解してくれるとはかぎりません。

法則6 即座に否定しない

コミュニケーションをじょうずにとるのは簡単ではありません。たとえば相手の考えが自分と違っていたとき、どうしますか?

即座に「私はそう思わない」と否定するのは考えもの。

いったん「そういう考えもあるわね」と受け止めてから、そのあと、「私はこう考えるけど、どう思う?」と相手に提案してはどうでしょう。

だれでも自分の考えを頭ごなしに否定されたら、この人とはもう話したくない、と思ってしまいますよね。会話はキャッチボール。ひとまず相手の話をキャッチしてから、やんわり投げ返すのが、大人のコミュニケーションです。

法則7 仲がよくても、距離はじょうずにとる

私たちは、さまざまなフィルターを通して相手を見てしまうことがあります。「想定類似性」という考え方のクセも、対人関係をゆがめる要因のひとつです。

想定類似性とは、仲のよい人や好きな人の性格は、自分に似ていると思い込むこと。逆に、仲の悪い人や嫌いな人の性格は、自分と似ていないと思い込みます。

仲のよい人が自分に似ていてほしいという心境は、その相手にも自分と同じように感じてほしい、同じように行動をしてほしいと期待する裏返し。

でも、仲がよい人も、自分とすべて同じ考えではありません。だから上手に距離をとって、無理のない人間関係を末長く保つようにしたいですね。

久しぶりにクラス会で旧友に会ったときに、昔は気が合うと思ったけど、なんだか違うなあと違和感をもったり、さみしさを感じたりしたことがありませんか。

学生のときは仲がよかった人でも、何十年も経つ間には、それぞれの環境が変わり、経験を積み重ね、お互いの考え方や価値観が違ってきても不思議ではありません。

必要な友人や気の合う友人が変わってくることは、自然な流れなのでしょう。



※この記事は『アフター更年期からの不調を治す50の習慣』浜中聡子(主婦の友社)の内容をWeb掲載のため再編集しています。

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