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【保存版】多肉植物&サボテンの管理ポイント|タイプ別、水やり、肥料、植えかえ方、増やし方 

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園芸ガイド編集部

多肉植物やサボテンの、キュートなフォルムに夢中になる人が急増中です。ただ置いておけばいいの? 水やりはどうしたら? おさえておきたい、基本の管理ポイントを紹介します。育てる多肉植物のタイプを確認して、そのタイプに合わせた日照と水やりで管理します。ここでは、園芸店で多肉植物として売られているものを中心に、小さなサボテンを加えてご紹介します。

【保存版】多肉植物&サボテンの管理ポイント|タイプ別、水やり、肥料、植えかえ方、増やし方 

多肉植物を挿し芽で増やす。ガラスのベースなどに挿しておくと、かわいらしいインテリアに!

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「夏型」「冬型」「春秋型」の3つのタイプがある

多肉植物の原産地は世界中に分布していて、必ずしも乾燥地帯とは限りません。雨期があったり、常に霧が出ていたりする地域もあります。日本で育てる場合、育て方をひとくくりにできません。

簡単にいうと、「夏型」は夏に成長をするタイプ。「冬型」は冬に成長をするタイプ。「春秋型」は気候の穏やかな春や秋に成長をするタイプです。 ここではその成長に合わせた育て方を紹介します。

【夏型種】
春から秋にかけて成長し、冬に休眠する。一般的な植物と同じタイプ。園芸店などで売られている多肉植物の多くが、これにあたります。

春はよく日光に当てて、水やりは適量。夏季は直射日光に当てないように遮光して、水やりは適量。秋は春同様にたっぷり日照と水やりを。冬は室内の窓辺に置いて、水やりは少なめにします。

【冬型種】
夏型種の反対で、秋から冬にかけて成長し、夏に休眠します。原産地が冷涼な地域なので、日本の夏は苦手。育てるのに気配りが必要です。

春はよく日に当てますが、水やりは少なめにします。夏は遮光して、水は与えません。秋は春同様によく日光に当て、少なめの水やりをしましょう。冬は明るい窓辺に置いて、しっかり水やりをします。

【春秋型種】
夏と冬に休眠し、気候が穏やかな春と秋に成長するタイプ。夏型種と同様に扱われることもあります。暑い日本の夏は休眠させたほうがよいでしょう。

春は成長期なので、よく日光に当て、適度に水やりをします。夏は遮光し、ごく少量の水やりを。秋も成長期なので、春同様に日照時間と水やりが必要です。そして冬は再び休眠期に入るので、窓辺に置いて、ごく少量の水やりをします。

水やりの注意点

葉の形がスプーンのようになっている品種は、葉の上にたまった水の中で菌が発生したり、水滴がレンズになって浴びた日光が葉やけの原因になったりするので、特に夏場の水やりは、葉に直接水がかからないよう、先の細いジョウロなどで根元の土に水をやるようにしましょう。

安全な水やり方法として「底面給水」がおすすめです。洗面器などに数センチの深さで水をため、そこに多肉植物のうわった鉢をつけます。こうすれば、土の表面や多肉植物を直接ぬらすことなく、鉢の底から土に水を吸わせることができるのです。

底面給水をしているところ。

つけておく時間は鉢の大きさにもよりますが、小さいものなら20分程度で十分でしょう。夏場は、涼しくなった夕方に水やりすることをおすすめします。

夏場に水をやらないタイプのものは、さすがに葉の張りがなくなっていくので、心配になりますが、そこはぐっと我慢して、水やりはしないでください。秋に水を与えると、驚くほど生き生きとした姿に戻ります。

肥料

本来、乾燥して荒れた土地に自生しているものが多いので、基本的に肥料は与えなくても育ちます。与えすぎると、徒長して間延びした姿になってしまうので、植えかえるときに緩効性肥料を与えるぐらいでいいでしょう。

お手入れ

日照不足になると、徒長したり、葉色が悪くなったりします。できれば、ときどき屋外に置いてたっぷり日光に当てましょう。

鉢内いっぱいに成長したら、ひと回り大きな鉢に植えかえていきます。

また、何年も植えかえをしないと、土が古くなって劣化するので、1年に一度を目安に植えかえることをおすすめします。

基本の植えかえ方

土の状態を確かめ、乾いた状態のときに植えかえます。土が湿っていたら水やりをやめて、土を乾燥させてから植えかえましょう。

【材料】
・多肉植物(アフィニス)
・多肉植物・サボテン用土
・鉢底網
・鉢底石
・マルチング用の砂や小石
・苗よりひと回り大きい鉢

※用具は、小さな容器に適した大きさの土入れ類。ピンセット、割り箸、作業をするときに敷く新聞紙など

【1】鉢底穴が隠れる大きさに切った鉢底網を、鉢底穴の上に置きます。

【2】鉢底穴が隠れるくらいまで、鉢底石を入れます。

【3】用土を少し入れます。鉢の1/3くらいの高さが目安です。

【4】ピンセットや割り箸を使って苗をポットからそっと取り出し、根についている土を軽く落として鉢に移します。

【5】根元が鉢の縁から1㎝は下になるように、苗の隙間に、根元と水平になるまで用土を入れます。

【6】最後に、土の表面が隠れるように砂や小石でマルチングをします。

完成!植えかえ後、約1週間程度は水やりを控え、その後に鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと与えます。

増やし方

多肉植物は、簡単に増やすことができます。小苗をたくさん作ると、寄せ植えなど、いろいろなアレンジが楽しめます。

挿し芽(さしめ)で増やす

間延びした茎の枝先を、1㎝くらい茎を残してカットし、切り口を乾かし、水をいっさい与えない状態で放置しておきます。横にしても根が出ますが、立てて置いておくと茎が曲がらないので、きれいに植えられます。

1〜2週間後、風通しのよい半日陰〜日陰に置いて、切り口付近から根が出てきたら、鉢に植えかえましょう。植えつけ後、1週間は水やりを控えます。 

切り取った茎からも、新芽が出てきます。

葉挿し(はざし)で増やす

ポロポロと落ちた葉を利用してできます。浅い容器に乾いた土を入れ、その上に葉を置いておくだけ! 水やりはしません。

やがて根や芽が出てきたら、日の当たる場所に置き、根には土をかぶせて水を少量与えていきます。

芽が大きくなったら鉢に植えつけましょう。元の葉は、乾いて枯れた状態になったら、取り除いてください。

「葉挿し」といいますが、土の上に置くだけで挿すことはありません。

※この記事は『はじめよう!観葉生活』主婦の友社編(主婦の友社)の内容をWeb掲載のため再編集しています。

はじめよう! 観葉生活

主婦の友社編

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