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自分だけが家事をするのをやめてみた。古堅純子さんの発見!「ひとりで抱え込まず、家族に頼るのも家事をうまくこなすコツ」

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ゆうゆう編集部

つい家族の分も自分でやりがちな家事。でもそれに不満をもつぐらいなら、家族を頼るという方向転換もあり! 片づけと掃除のプロとして活躍する古堅純子さんに、家事をラクにするために「やめること」「手放すこと」をお聞きしましょう。

家族の協力を得て家事も気持ちも楽に

片づけ・掃除のプロとして長年、悩める人々をサポートしてきた古堅純子さん。モノをなかなか手放せない人には共通点があるという。

「モノを手放したい、片づけたいと言いながら、どんどん新しいものが増えていく。その理由は、自ら検索して新しい情報を得ようとしているからです。そうなると、あれも欲し い、これも欲しいとモノが増えるスパイラルに。私は基本的に目の前の情報以外は得ないようにしています。自分にとって必要以上の情報がなければ、モノも増えません」

あれもこれも欲しい、でもすっきり片づいた空間も欲しい。全部を叶えるのは至難の業だ。
「だからモノでも家事でも、優先順位の高いものから自分で精査していかなきゃいけないと思います。そうすれば自ずといらないもの、やらなくていいことが削除されるから」

古堅さんがこのやり方で手放したのは、人と会う時間。
「人に会いに行く時間があるなら、 家に帰ってご飯を作ったり、家族とコミュニケーションを図ったりしたい。家での時間を充実させることを重視するようになりました」

家時間が増えたことで暮らし方を見直し、プライベートスペースを大事にする方向にシフトチェンジ。
「個室化して、それぞれの持ち物を見直して。自分のスペースづくりを息子たちにもやらせたので、個室をちゃんと管理したり、自分のものを大事に使ったり、使ったら元に戻したりということが、 2人とも各自ちゃんとできるようになりました。

家事もみんなでシェアするようになり、私の負担もかなり軽減。今まで家がきれいだったのは、私が全部バーッとやっていたからであって、当たり前ではない、家族が長くいれば家は汚れる、そういったことにも気づいてもらえて。コロナ禍でいろいろ見直したからこそ、私自身も家族も変われたような気がします 」

やめて楽する「家事をネガティブに捉える 」

古堅さんは夫と2人の息子の4人家族。コロナ禍で暮らしぶりに大きな変化があったという。「家にいる時間が増えたので、三度のご飯作りが日課に。家族とのコミュニケーショ ンの時間を確保できるようになり、些細なことでも幸せを感じられるようになりました」

優先順位をつけたら やらなくていい家事も

夫がリモートワークになり、息子たちもリモート授業や家での勉強、私もオンラインでの片づけ相談が増えるなど、今までになく家族が家にいるようになりました。そのため、家事はやるべき順位の高いものからやるようにしたら、結果的にやらなくていいことが増えたんです。

優先順位の1位は朝昼晩の食事作り。以前は苦でしかなかったけれど、今なら家族といられる貴重な時間だと思えるから丁寧にやるようになったし、家事をポジティブに考えられるようになったような気がします。すべてを完璧にこなすことはできないから、優先順位の低いものはそこそこ手を抜いてOK。やらなくてもいいことをやらないのも1つのテクニックです。

やめて楽する「自分だけが家事をする」

以前は朝、私がバーッと掃除して、バーッとゴミ捨てをして出かけるという毎日でした」と古堅さん。コロナ禍をきっかけに、自分だけが家事をするのをやめてみた。「『私ばっかり』と不満をもつぐらいなら、家族を頼って家事も共有して。お互い助け合う気持ちが大切だと思います」

「ひとりでやる」をやめて家族と共有

ご飯の準備をするのは私の担当ですが、その代わりに食後の洗い物や洗濯は夫や息子たちにお願いしています。今までは外で仕事をすることが多かったので、私がどれだけ頑張っているかがあまりわからなかったと思うんです。でもコロナ禍以降、家でYouTubeの編集などをしている姿を見て、『この人、頑張ってる』『大変なんだな』っていうのが家族に周知されたみたい。協力的に家事をシェアしてくれるようになりました。

小さな家事を分担することによって、子どもたちにも生きる力がついているように感じます。

つい家族の分も自分でやりがちだった。「ひとりで抱え込まず、家族に頼るのも家事をうまくこなすコツ」

やめて楽する「家族の共有スペース 」

3LDKのマンションで、夫婦と子どもたちの寝室以外は共有スペースとして暮らしていたが、今年春にスペースを見直し。「息子たちも成長してそれぞれの時間が増えてきたので、狭くても個室が必要だなと思うように。共有スペースをやめて、個室をつくりました」

暮らし方を変えたらモノの見直しもできた

今年の春から、長男の部屋、二男の部屋、私たち夫婦の部屋と、個室にしました。スペースを分けて家具を移動してと家の中で引っ越しをしたことで、自分の持ち物の見直しにも。私は洋服を半分以上、手放しました。この先、息子たちが巣立ったら、夫婦それぞれの部屋をつくることになるかもしれません。仲が悪いというわけではなく、お互いの時間をちゃんと大事にできる生活のほうがハリが出たり、いいコミュニケーションにつながったりするように思うので。

profile
古堅純子
ふるかた・じゅんこ● 幸せ住空間セラピスト
5000軒以上の個人宅の片づけに携わり、独自のメソッドと技術を確立。現在は登録者13万人以上のYouTubeチャンネル「週末ビフォーアフター」で 片づけ&掃除術を発信中。著書に『シニアのための なぜかワクワクする片づけの新常識』(朝日新書)など。
https://s-d-m.jp/talents/jyunko-furukata/

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古堅純子著
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※この記事は「ゆうゆう」2022年11月号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のため再編集しています。

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