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【中野翠のCINEMAコラム】彼女のミニスカートは、今見ても新鮮!『マリー・クワント スウィンギング・ロンドンの伝説』

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中野翠

ユニークな視点と粋な文章でまとめる名コラムニスト、中野翠さんが、おすすめする映画について語ります。今回は、マリー・クワントの素顔に迫る、ファッション・ドキュメンタリー映画『マリー・クワント スウィンギング•ロンドンの伝説』と、同じ日に母となった二人の女性の数奇な運命を描く『パラレル・マザーズ』を紹介します。

マチュア世代の中には、'60年代ロンドン──スウィングキング・ロンドンに憧れた人も多いだろう。

ビートルズ、ローリング・ストーンズ、そして小枝のようにホッソリとしたファッション・モデルのツイッギーなど、最先端の若者文化が世界中に発信されていたのだった。

ファッション・デザイナーのマリー・クワントもそんな若者の一人だった。富裕層が相手の高級帽子店のお針子として働いていたものの、それには飽き足らず、プライベートでは独創的でカジュアルなファッションを楽しんでいた。

そんな彼女に一目惚れしたのが、貴族階級出身の青年、アレキサンダー。二人はやがてロンドンにブティックをオープン。ミニスカートが大ブームに......。

その時代の映像(写真、ムービー)が、たくさん残っているのがありがたい。半世紀経った今見ても、ちっとも古くさくない。シンプルで、スッキリしていて、スマ ートなのだ。

マリーとアレキサンダーは、やがて、服ばかりではなく化粧品にも手を伸ばしてゆく。いわゆるライセンス・ビジネス。それはやっぱり夫・アレキサンダーの「内助の功」あったればこそ......。

振り返って思えば、 '60〜'70年代 のミニスカートの大流行以後、画期的な大流行ってないような気がする。マリー・クワントのミニスカートは定番となった。

●監督/サディ・フロスト 出演/マリー・クワント、ケイト・モス、ヴィヴィアン・ウェ ストウッド 他 11月26日よりBunkamuraル・シネマ 他 全国順次公開(イギリス 配給 /アット エンタテインメント)© 2021 MQD FILM LIMITED. ALL RIGHTS RESERVED.

さて。スペインの鬼才、ペドロ・アルモドバル監督の『パラレル・ マザーズ』も、おすすめしたい。

病院で同じ日に女の子を出産した二人の女の話。のちに産んだ子を取り違えたことに気づかされて ......という奇抜な話だけれど、まったくありえない話でもない。

アルモドバル監督の美神(ミューズ)、ペネロペ・クルス(48歳)の衰えない美貌にも注目。話は、ちょっと複雑すぎたかな......?

● 監督・脚本/ペドロ・アルモ ドバル 出演/ペネロペ・クルス、ミレナ・スミット 他 11月3日より ヒューマントラストシネマ有楽町、 Bunkamuraル・シネマ 他 全国公開(スペイン、フランス 配給 /キノフィルムズ)© Remotamente Films AIE & El Deseo DASLU

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