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これから何歳まで働く? 働く女性に聞く仕事のストーリー

【61歳の現役販売員】60歳で勤務先が閉店。その後も仕事を続けられる秘訣とは

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原田実苗

仕事を辞めるかどうか悩んだこともある

出産を経て、子どもが幼稚園に入るまでのブランクがあるものの、同じショップでつい最近まで働いていました。自分が好きな仕事をする喜びの一方で、辞めたほうがいいのかと悩んだことも。

「子どもが小学校3、4年生のころのことです。仕事を続けていてもいいのかと悩んだことがあります。子どもが発達障害で、もっと向き合う時間が必要なのではないかと思ったのです。
ところが、カウンセラーからは、仕事を続けるようにすすめられました。子どもに干渉しすぎて追い詰めてしまうかもしれないし、お母さん自身も別の世界を持っていたほうが心にゆとりが生まれるとアドバイスを受け、仕事を続ける選択をしました。
休みをいただいたり、時間を融通してもらったり、職場には迷惑をかけたこともありましたが、頑張ることができたのは、好きな仕事だからというのが大きいと思います」

やがて子どもが成長するにつれて生活が落ち着き、仕事に集中することができるようになったそう。そこで売り上げアップをめざしてみると、たちまちパート従業員の上位に。

「売り上げを伸ばすことで時給アップにつながったので、頑張ってみようと思ったんです。お客様に聞かれてわからないことがないように、商品チェックをするとか、詳しくないことについて知識を増やすための勉強もしました。そんなことをしているうちに、自然に売り上げが伸び、上位になることができました。お客様に似合うものや好みを考えながら接し、それがお客様に喜ばれた結果だと思うとうれしかったですね」

ネガティブなことは言わない

「人と話すのが好き。でも、ネガティブなことは言わない」。古川さんが心掛けていることのひとつです。売り上げ上位になったのは、そんなことも関係しているのかもしれません。

「ネガティブなことを言っていると、ネガティブを引き寄せてしまうんです。私も若いころ、ネガティブなことばかりを言っているときがあって、そうするとまわりもネガティブな人ばかりになって、話すことは気が沈むことばかり。自分が嫌いなものって、人も嫌だなと感じると思い、ポジティブな話をするようにしていたら、いつの間にかポジティブシンキングになりました。
これは、お客様との会話にも生かされていますし、何かつらいことがあっても乗り越える元気の基になっているのかもしれません」

「お店が閉店する日、6年ほど前からの常連のお客様がわざわざご来店くださいました。今のお店にも、ご夫婦でご来店いただいています」

すべてが今につながる

「今は、新しい職場で、自分なりに試行錯誤をしながら頑張っているところです。
これまで子どものことや人間関係で苦労したこともありましたが、それは短い期間だけ。まわりの人たちの助けもあり、楽しく元気にやってこれたと思っています。今の仕事も含め、自分が出会った人、経験したことがすべて今につながっているんです。
特に、人とのつながりやコミュニティを持つことは大事だと感じています。コミュニティがあることで、それが力になるということもあると思うんです」

今後は何かの形でコミュニティにかかわりを持ち、人のために多少なりとも貢献したいと考えているほか、新しくチャレンジしようとしていることがあるのだとか。
「経理の勉強を始めるつもりです。夫が退職して新しいことを始めるかもしれないので、そのときに手伝えるかもしれないので。
60歳をすぎても終わりじゃないから、楽しみながら次のことを考えていきたいと思っています」

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