私らしく生きる 50代からのマチュア世代に

人気記事ランキング 連載・特集

エンタメライター田幸和歌子が語る【大奥】冨永愛×貫地谷しほりの最強タッグをもう少し見たくなる

公開日

更新日

田幸和歌子

そして、原作と最も大きく異なるのは、8代将軍になったばかりの吉宗に見初められ、初めての夜伽の相手に決まってからのくだりだ。

将軍の初めての夜伽の相手は、将軍の身体に傷をつけた罪により、夜伽の後に打ち首になることが決まっていて、それを「御内証の方」と呼んでいる。原作では水野がそれを直前に知ったうえで、受け入れ、覚悟して臨むことが美しい。にもかかわらず、本ドラマでは「事後」に知らされたことにより、藤波の悪だくみが強調され、水野は覚悟なくわけもわからず、運命に翻弄された愚直なヒロインのようになっていた。しかし、中島裕翔の青く真っすぐな雰囲気と「水野」という人物像の重なる部分を生かした変更でもあるのかもしれない。

その一方で、原作そのままの「強さ」を見せてくれたのが、冨永愛が演じる「上様」。黒の着物の帯から下の驚異的長さと、堂々たる姿勢、『暴れん坊将軍』を髣髴させる乗馬シーンなどは圧倒的。それでいて、水野の前で見せた無防備で可愛らしい表情も、見事だった。

そして、水野を救ってくれたのが、そんな吉宗と、吉宗の手足となる久通(貫地谷しほり)だったが、貫地谷しほりが相変わらず達者だ。まあるく柔らかく、穏やかに見え、たぬきジジイの愛之助相手に一歩も引かず、なんならやりこめてしまう聡明さと強さ。

冨永愛×貫地谷しほりの最強タッグ「吉宗×久通」物語をもう少し見てみたくなるキャスティングの妙だった。

知ってる? PR

50代から「ペントハウス」にハマる理由とは?

50代から「ペントハウス」にハマる理由とは?

タワマンに住む富裕層の欲望が渦巻くサスペンス。韓国ドラマ「ペントハウス」が話題です!奇想天外な物語になぜハマる?トップブロガー 中道あんさんがひも解きます。

詳細はこちら

PICK UP 編集部ピックアップ