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【どうする家康】家康は二発の銃弾を受ける。家康を命懸けで守った勇者、長吉とは

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鷹橋 忍

【どうする家康】家康は二発の銃弾を受ける。家康を命懸けで守った勇者、長吉とは

家康館甲冑(写真提供:岡崎市)

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徳川家康というと、どういうイメージをもっていますか? 2023年のNHK大河ドラマ「どうする家康」では、どんな家康が描かれるのでしょうか。戦国武将や城、水軍などに詳しい作家 鷹橋 忍さんに、知られざる徳川家康の姿や時代背景などについてひも解いていただきましょう。

大河ドラマ『どうする家康』第8回「三河一揆でどうする!」では、家康が銃弾を浴びたり、松山ケンイチさんが演じる本多正信が歌舞伎俳優の市川右團次さん演じる空誓上人の軍師であったりと、驚きと衝撃の展開でしたね。

仏罰を恐れて尻込みする家康の家臣団を前に、「仏のバチは引き受けます」と言い切り、「バチをくれー」と叫ぶ杉野遥亮さんが演じる榊原康政(小平太)も、ユーモラスで注目を浴びました。

そこで今回は、史料に描かれた三河一揆を交えて、これらのシーンや人物を見ていきたいと思います。

家康をかばって亡くなった土屋長吉(重治)とは?

ドラマでは家康が自ら出陣して銃撃され、家康を罠にはめた田村健太郎さんが演じる土屋長吉重治(ドラマでは土屋長吉)が身を挺してかばい、命を救われました。

この土屋長吉重治とは、何者なのでしょうか。

『寛政重修諸家譜』(江戸幕府の編纂による大名・旗本・諸家の系譜集)によれば、飯田基祐さんが演じた松平広忠(家康の父)に仕えた土屋惣兵衛の子で、重治は家康の家臣となりました。

『寛政重修諸家譜』では一揆勢に寝返っていない?

ドラマでは一揆側についた土屋長吉重治ですが、『寛政重修諸家譜』には、そういった記述は見られません。

『寛政重修諸家譜』には、永禄7年(1568)正月11日に、一揆勢が小手伸也さんが演じる大久保忠世ら大久保一族が守る上和田砦(愛知県岡崎市)を攻めた際に、岡崎城より援軍として派遣され、このときの戦いで、討死したとあります。

ですが、『徳川実紀』に、ドラマの土屋長吉重治が彷彿される逸話が叙されています。

主君の危機を前に

『徳川実紀』とは、初代将軍・家康から10代将軍・徳川家治に至る、徳川家10代の歴史書です。江戸幕府が編纂しました。

その『徳川実紀』に土屋長吉重治は、一揆勢の人物として登場します。

『徳川実紀』によれば、永禄7年正月11日、上和田での戦いにおいて、家康の軍勢は苦戦を強いられていました。

それを知った家康は、自ら単騎で救援に向かいました。

ところが、一揆勢の勢いは盛んであり、家康はかなりの危機に追いやられたようです。ドラマで描かれたように、討ち取られる寸前だったのかもしれません。

一揆勢に身を投じているとはいえ、土屋長吉重治は主君の危機を見過ごすことはできませんでした。

「宗門に味方していても、主君の危機を前にして、救わないのは不本意である。地獄に落ちても構わない」と、一揆勢に攻めかかったのです。

彼はどうなったのでしょうか。

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