私らしく生きる 50代からのマチュア世代に

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「私らしく働く」とは? イラストレーター柿崎こうこさんが心がけているスキルアップと自己投資

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更新日

マチュアリスト編集部

マチュア世代のみなさんは、「私らしく働く」ということをどうとらえているでしょうか。自分らしく暮らしつつ、ひとりで家計を支えている素敵な女性にお話をうかがった書籍『私らしく、働くということ』から、イラストレーターとして仕事をする柿崎こうこさんに語っていただきます。

profile
柿崎こうこさん●イラストレーター
年齢:50代
ひとり暮らし+猫1匹
住まい:賃貸マンション

セツ・モードセミナーを卒業後、イラストレーターとして活躍中。雑誌、書籍、広告媒体のイラストを手がけるほか、自身の暮らしを綴ったイラストエッセイも出版し好評を得ている。
HPInstagram

work 私と仕事

お気に入りポイント
・自分が得意なこと、好きなことを仕事にできている
・好きな時間に家で仕事ができる
・仕事の可能性を広げていける

仕事は暮らしの一部。心身を整え緩やかに続けていきます

フリーランスのイラストレーターとして働き始めて26年になる柿崎さん。50代に入ってからは、仕事のペースを少し緩やかにして日々の暮らしを大切に過ごしているそう。

「会社勤めではないのですが仕事は平日にまとめ、土日はなるべく休むようにしています。1日のスケジュールもだいたい決まっていて、その中に仕事も自然と組み込まれている感じ。食事をする、お風呂に入るのと同じように当たり前のことであり、私の暮らしになくてはならないものです」

柿崎さんにとって、仕事は自分自身を経済的にも精神的にも支えてくれるもの。大変な時期ももちろんありましたが、イラストレーターをやめようと思ったことは一度もないそうです。

「自分が好きで、やりたい得意なことを仕事にできている、こんな幸運なことはないと思っています。浮き沈みもありますが、好きだからこそイヤな出来事もつらいことも受け入れられます。いいこともそれ以上にたくさんありました」

ひとり暮らしで個人事業主。将来については「隠居というのはまだあまりイメージできません。でも私がまだまだ働きたいと思っていても、求められなくなるかもしれないという不安はあります。それにもし体を壊してしまったら……。考えだすとキリはありません。でもできる限りの備えをして、一生現役でいられるように心身を整えておきたいなと思っています」

デスクまわりはすっきり整えて。 集中できる環境をつくります

リビングとは別に仕事部屋を設けて、オンとオフのメリハリをつけやすい環境づくりを意識しています。イラストを描く作業は手描きとデジタルの合わせ技。紙とシャープペンシル、MacとiPadを使っています。

history 仕事ヒストリー

百貨店勤務を経て上京。 美術学校に入るまでひと苦労

イラストレーターとしての活動を始めたのは26歳のとき。
「高校卒業後は地元でデパガとして働いていました。でも絵やデザインに関わる仕事がしたいという思いがふくらみ、退職して上京したんです」

憧れていた美術学校に入るのは抽選制。アルバイトをしながら挑戦し続けました。5、6回はハズレを引いたそう!

「無事入学後は、在校中から出版社に売り込みをスタート。少しずつ仕事がもらえるようになってもアルバイトをやめるには勇気がいりました。イラストレーター一本でやっていく、という瞬間はやはり怖かったです。でも、決めたら邁進するのみ。依頼は全部引き受けて、仕事量も忙しさも30代がピークでした」

コンパクトで便利な都心の1LDKから一変、少し郊外のゆったりした3LDK暮らしへ。くつろぐ和室とダイニング、集中する仕事部屋、寝室と、各部屋の役割をしっかり持たせました。

脂の乗った30代、グレーな40代。今後は地に足をつけて堅実に

33歳で初のイラストエッセイを出版し、35歳で結婚。41歳で離婚を経験しました。
「妻としての役割を果たそうと仕事をセーブ。でも仕事も脂が乗っていた時期。気負いすぎて苦しい思いもしました」

40代はグレーな時期。美容など、以前は好きで仕事にも生かしてきたことへの興味が薄れ、方向性にも悩んだのもこのころ。体力が落ち、仕事で無理もできなくなりました。実家の問題に神経を使うことも多かったそう。

「でも稼がなければ暮らしていけない。50歳を目前に心機一転、住まいと環境を変えました。ずっとひとりでいるかはわかりませんが、それを前提にしっかりと自分の足で立つと決めました」

【フリーランスでやっていくために心がけていること】
・メールを返信する、時間を守るなど基本的なことをおろそかにしない
・ギブとテイクのバランスを意識する

どれだけデジタルの時代になっても、仕事は人がいてこそ成立するもの。相手に失礼のないように、また自分だけが満足して終わりにならないような気持ちのいいやりとりを大切にしています。

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