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家飲みが定着した今、お酒の量が増えたと思う人が気をつけることは?

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倉持 穣

コロナ禍に外出を控えるようになって以来、家飲みが定着してきました。それとともに、飲み過ぎてしまう人も増えているようです。クリニックで「アルコール外来」を行っている精神科専門医の倉持穣先生に、お酒の体への影響やアルコール依存についてうかがいました。最近、お酒の量が増えたと思う人は、必見です!

いつの間にかアルコール依存になる危険が!

お酒をおいしく飲むために特別なおつまみを用意して、のんびりと……。これも、たまにならステキな時間となりそうですが、飲酒がクセになり、お酒の量が増えたり毎日のことになったりすると、体のことが心配になってしまいます。それに、いつのまにかお酒に依存してしまうかもしれない危険も。
「お酒は強力な依存性薬物なので、ほかのことよりも最優先になる性質を持っています。本来、人間にとって重要なのは、家族と暮らす幸せ、健康の喜び、仕事の生きがい、趣味の楽しみなどでしょう。お酒は、人生の主役ではなく、脇役に過ぎません。家族や仕事や趣味がメイン料理や主食だとしたら、お酒は、そこに彩りを与えるスパイスのような存在です。
 しかし習慣的に飲酒をしているうちにその優先度が増し、いつしか家族や仕事や趣味は隅へと追いやられてしまいます。お酒によってマインドコントロールされている脳は、それに気づきません。論理的に考えているように見えて、実はお酒中心の歪んだ思考になっていきます」

まじめな人ほど依存しやすい?

自分が気づかないうちに、お酒にマインドコントロールされているかもしれない。怖い現実を突きつけられているようですが、どんな人がアルコール依存になりやすいのでしょうか?

アルコールに依存しやすい人の多くは、シラフのときは意外にも『優秀な人』です。

・他人に気を遣い過ぎる
・几帳面で完璧主義
・正義感が強い
・目標に向かって努力を惜しまない
・集中力が高い

このような傾向があります。

他人に愚痴を言うことが苦手で、ストレスを抱え込み、さらにお酒を飲んでしまいます。こうした真面目で優秀な人は、アルコール依存が進行しても、有能な社会人として活躍している場合が多いのです。
『お酒に依存する人はだらしがない』という誤解が世の中にあふれています。こうした状況がアルコール依存の発見を遅らせたり、適切な治療に結びつけることを妨げたりしているのです」

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