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【親の介護】自分が頑張らなければと無理していませんか? 「抱え込まない介護」5つの秘訣

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ゆうゆう編集部

「抱え込まない介護」 5つの秘訣

【1】在宅介護の場合でも人の力を借りる

介護を抱え込むと疲弊するばかり。特に一対一の在宅介護はお互いに逃げ場がなく、自分も相手もストレスがたまりやすい。「介護保険のサービスを活用し、ケアマネジャーやホームヘルパーなど人の力を借りましょう。家族は肉体的に楽になるし、第三者と言葉を交わすことで、ストレスも軽減されます。人の目が虐待の芽を摘むことにもつながります」

【2】無理強いせずに、まずは気軽に「お試し利用」

子どもが介護サービスを利用してほしくても「他人が家に入るのは嫌」と拒否する親は多い。「『スリッパを用意したほうがいいのか』など、人が家に来ることで気を使ってしまうことも。介護保険を使わず、ケアスタッフが来てくれる事業者もあるので、試しに利用してみるのも一案です。『お試し』と思えば気が楽だし、家に他者が来ることへの慣れにつながります」

【3】遠距離介護は「見守り機器」を活用

抱え込まない介護というと「人の手を借りる」ことと思いがちだが、それだけではない。「安否確認ができる家電やカメラなど、見守り機器も介護の負担を減らしてくれます。特に遠距離介護中の人にはおすすめ。見守り機器の活用で介護帰省する回数を減らすこともできます。実際、小型の見守りカメラを九州の実家に設置し、東京のオフィスから親を見守っている人も」

【4】介護者コミュニティに参加してみる

介護にはストレス発散の場も必要。介護者家族会などのコミュニティに参加してみては。同じ境遇の人とはわかり合いやすく、会話がストレス解消や癒やしにつながる。「人とのコミュニケーションが苦手な場合や、介護で外出がしにくい場合はネット上の介護コミュニティはいかがでしょう。会ったことのない相手のほうが愚痴を言いやすいこともあります」

【5】熟慮した結果であれば、自分の選択を肯定しやすい

離職が頭をよぎったときは、まず国や勤務先の介護支援制度について調べて。「集めた情報をもとに『介護休業や介護休暇を利用すれば仕事と介護が両立できそう』『貯金もあるので介護に専念できる』と判断して、十分に自分で考えて結論を出しましょう。『介護に専念』でも『仕事と介護を両立』でも、自分の選択を肯定した人の割合は大差なかったという調査結果も」

プロフィール
小山朝子
こやま・あさこ●介護ジャーナリスト、介護福祉士。20代から9年8カ月にわたり祖母を在宅で介護。20年以上にわたり、介護に関する講演や執筆活動を展開し、介護ジャーナリストの草分け的存在に。テレビ・ラジオのコメンテーター、「All About」ガイドとしても活動中。日本在宅ホスピス協会役員なども務める。著書に『介護というお仕事』(講談社)など。

※この記事は「ゆうゆう」2023年5月号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のため再編集しています。

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