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ドラマ「ロングバケーション」の一気見にはまる人続出! 初々しくて弱気で、恋愛に奥手な瀬名(木村拓哉)が今また新鮮

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marumi

「ロングバケーション」の放送期間は1996年4月15日〜6月24日。実に27年も前のテレビドラマが、現在FODで配信中にて大人気。一気見する人が続出しているそうです。そこで、久しぶりに「ロンバケ」との再会を果たした感動レポをお届けします。放送当時熱狂した私たち、マチュア世代となった今はどんな感想をもつでしょう。

「ロングバケーション」のプロデューサーは、タイトルバックが完成した瞬間、ドラマの成功を確信した、と思う。木村拓哉演じるピアニストの卵・瀬名秀俊、山口智子演じる盛りを過ぎたモデル・葉山南の主演2人を含め、6人の旬な演者が、久保田利伸の「LA・LA・LA LOVE SONG」が流れる中、キラキラと輝く笑顔とおしゃれなファッションで屈託ない仕草を見せる2分間。27年ぶりにこのタイトルバックを見ただけで、いとも簡単に1996年という時代の息づかいに引き込まれる。時代の空気を鮮やかに切りとってみせている。

バブルは崩壊したけれど、若い世代は「自分はこうなりたい」という夢や希望を持つことを諦めていなかったし、それに向かって必死に生きていた。恋愛も、携帯やSNSが普及していなかったから、いまよりずっとストレートだった。だから、いっぱい傷ついたし、傷つけた――そんな時代だった。

物語のベースにあるのは、30代に突入するも厚かましくてデリカシーに欠ける南、その南に振り回される優柔不断で自分に自信が持てない24歳の瀬名。うまくいきそうになったのに、お互い素直になれなくて離れたり、ふとしたきっかけで胸がキュンとして戻ったリ……。ふたりの恋の進展がじれったくてたまらなかった。今回見ても、そのザワザワ感は変わらない。

でも、このドラマが時代の先を見ていたことを実感したこともある。リアルタイムで見たときは、ドタバタ騒がしい南のことが最初は好きになれなかった。それでも、物語が進むうちに応援する気持ちになっていったのは、あの時代の女性像を南に託して言葉を紡いだ北川悦吏子の脚本の力と、それを演じきった山口智子の覚悟だったと思う。

ちょっと堅苦しい話になるけれど、ドラマ放映の1年後に男女雇用機会均等法が改正され、“女性の自立”なんて言葉が聞こえるようになった。社会という荒野にたった一人で放り出された気分になった女性も多かったと思う。加えて、30歳ともなると「結婚はまだ?」という周囲の視線。その両方を背負っているのが南という役柄だ。「ロンバケ」は恋愛ドラマであると同時に、閉塞感のある若者の心情と生活がきめ細かく描かれた作品だ。

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