PROFILE
ミッキー吉野さん
みっきー・よしの●1951年、神奈川県出身。
キーボーディスト、アレンジャー、ソングライター。
68年、ザ・ゴールデン・カップスに加入。
アメリカ・バークリー音楽大学留学を経て、76年にゴダイゴを結成。
「ガンダーラ」「モンキー・マジック」「銀河鉄道999」などヒット曲多数。
ゴダイゴ解散後も音楽学校創設、スタジオ活動など幅広く活躍。
2006年よりゴダイゴの活動も再開。
最新情報はhttps://www.mickieyoshino.com/にて

アマチュア時代の最後に入り込んだ曲で、レコードがすり切れるほど聴きました！

小学１年生の頃、エルヴィス・プレスリーの曲を聴きました。当時は４歳から習っていたピアノに夢中、でも僕には譜面どおりに弾くクラシックより自由度の高いロックのほうが合っていたのだと思う。エルヴィスでロックに目覚め、中学時代はザ・ビートルズに夢中になりました。

そんなある日、ザ・ビートルズをはじめ、イギリスのロックバンドの曲を集めたアルバム『リヴァプールの若者たち』を聴いたんです。そのアルバムでザ・ヤードバーズを知りました。なかでも１９６５年のシングル曲「フォー・ユア・ラヴ」に惹かれて。もともとリズム＆ブルースが好きだったし、イントロから切なさみたいなものが感じられて、とにかくカッコよかった。レコードがすり切れるほど聴きましたね。16歳のときにキーボード奏者としてグループサウンズのザ・ゴールデン・カップスに加入した僕にとって、「フォー・ユア・ラヴ」はアマチュア時代の最後に入り込んだ曲です。

ザ・ヤードバーズ「For Your Love」（フォー・ユア・ラヴ）

ザ・ヤードバーズは1963年に結成されたイギリスのロックバンド。
「フォー・ユア・ラヴ」は65年に大ヒットしたシングル曲で、同年にはアルバム『フォー・ユア・ラヴ』もリリースされた。
このアルバムは、ザ・ヤードバーズデビュー時のギタリストであるエリック・クラプトン（63～65年所属）と2代目のジェフ・ベック（65～66年所属）のプレイが混在する貴重な一枚。
ODR6715
オールデイズ レコード　1650円

ザ・ヤードバーズはエリック・クラプトン、ジェフ・ベック、ジミー・ペイジの３大ギタリストが在籍したことでも知られるグループです。同じ楽器でも人によって表現が異なるのが面白かったし、なかでも僕は頭の後ろから響いてくるようなジェフ・ベックのインパクトあるギターが好きで。ちなみにカップスのギタリストだったエディ藩やルイズルイス加部はジェフ・ベック派、柳ジョージはエリック・クラプトン派。それぞれに影響を受けていたし、カップスのライブではザ・ヤードバーズのカバー曲もやりました。

その後、カップスを脱退した僕はアメリカの音楽大学に留学。ここではジャズを学びました。そして帰国後の76年、ゴダイゴを結成したんです。

振り返ればクラシック、ロック、ジャズなどさまざまな音楽に触れてきました。それぞれの表現の面白さを知ったし、僕自身も「自分は音楽で何をどう表現したいのか」を追求してきた気がします。

ミッキー吉野さんの古希記念セルフトリビュートアルバム

2022年、古希記念セルフトリビュートアルバム『Keep On Kickin' It』（3300円　KOKI1213／Kisshouten）をリリース。
「ガンダーラ」「君は薔薇より美しい」など手がけた10曲を収録。

※この記事は「ゆうゆう」2023年6月号（主婦の友社）の内容をWEB掲載のために再編集しています。

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