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白井法子の「イギリス流 植物のある暮らし」

【英国流ガーデニング】イギリスの街中が花であふれたチャールズ国王の戴冠式

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白井法子

ガーデニングの本場イギリスでは、庭を作ることや植物を育てることは生活の一環であり、習慣のようなもの。イギリスで暮らし、各メディアにも記事を寄稿しているガーデンライターの白井法子さんが、現地からガーデニングにまつわるコラムをお届けします。

2023年5月6日、なんともイギリスらしい雨模様の中、現地時間の午前11時より、チャールズ国王の戴冠式がウェストミンスター寺院で執り行われました。
昨年9月に亡くなったエリザベス2世が君主に就いたのは1953年6月2日のこと。
数百年も引き継がれている伝統を十分に重んじながらも、時代に合わせて簡素化された70年ぶりの戴冠式に世界中が注目しました。
7日は新国王の誕生をお祝いする「ビッグ ランチ」。家族や友達、隣人が集い、ピクニック、アフタヌーンティーやバーベキューなどを自由に楽しむ昼食会が各地で開かれました。
8日には「ビッグ ヘルプアウト」。困っている人に手を差し伸べるチェリティーイベントが企画され、イギリスはお祝いと団結のムードに包まれました。

ユニオンジャックカラーのディスプレイ

場所取りのために戴冠式の前夜から寝泊まりするなど、熱心な王室ファンもいますが、お祭りやパーティーが大好きなイギリス人は、村や町をあげて地域レベルでとことんお祝いします。
国中がユニオンジャックの国旗で溢れ、広場やお店のショウウィンドウは赤、白、青を意識したディスプレイで飾られます。

資材や花は地元からの寄付

思わず足を止めて写真を撮りたくなってしまうような植栽のディスプレイは、地元の会社が寄付した資材(椅子など)にボランティアの人々が地元のガーデンセンターで植え込むという仕組み。

花屋はショーウィンドウに王冠、不動産屋の物件も戴冠式に合わせて英国王室の写真に。
眼鏡屋はロンドンの2階だてバスにディスプレイという、お祝いに遊び心を掛け合わせた楽しいディスプレイが街ゆく人を微笑ませてくれます。

こうして愛国心が育つ

週末に各地で行われた戴冠式のお祝いには、ユニオンジャックの旗を片手に、カラーマッチした服装で訪れる人々の姿が目立ちました。
ストリートフードはもちろん、ライブバンドや人形劇など、老弱男女みんなが楽しめる内容。
小学校や中学校でも制服の代わりに赤、白、青の私服で登校し、チャールズ新国王について学ぶ時間も設けられるなど、子供たちに愛国心が育つチャンスがあふれています。
イギリスの歴史に新たな1ページが刻まれた週末でした。

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