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樫山文枝さんに聞く、伴侶を失ってからの生き方「ひとりでいる夜の時間、テレビを見ながらつい、話しかけてしまいます」

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ゆうゆう編集部

今は第3の人生の序章。 85歳まで女優を続けます

この秋、新たな舞台作品『ローズのジレンマ』で、主役を演じる。

「ここ最近、すごく寂しくなったり、彼のことをたびたび思い出したりするのは、この作品のせいもあるかもしれません。今の私にとっては、ちょっとキツイお話なので。もちろん、やるからには、全力で演じるつもりです。でも何だか皮肉ね……いやになっちゃう(笑)」

人気流行作家のローズのもとへ、亡き夫が幽霊となって現れるというストーリーだ。
「喜劇王ニール・サイモン晩年の傑作で奇想天外、とても愉快な物語なの。夫の幽霊とローズとの対話で芝居が進んでいくんです。役づくりのためにいろいろ勉強していると、いやでも彼と自分のことがオーバーラップしてしまいますね。でも仕事は仕事。もう間もなく稽古も始まるし、あとにはひけません」

樫山さんには、以前から思い定めていたことがある。それは「85歳までは、現役の女優として舞台に立ち続ける」こと。

「あと4年と少しの時間を、役者として大事に生きていこうと、彼をなくした今、あらためて思います。親に守られた最初の人生、彼と過ごした2番目の人生、そしてひとりになった『第3の人生』は始まったばかり。勝負はこれからです」

2021年、夫亡き後、復帰した舞台『集金旅行』のワンシーン。何度も再演された樫山さんの代表作で、綿引さんもその役柄にほれ込んでいたという。

昨年は新作『モデレート・ソプラノ』に出演。膨大なセリフを覚えるために、軽井沢の山荘へ。「彼が応援してくれていたような気がします」

PROFILE
樫山文枝
かしやま・ふみえ●1941年、東京都生まれ。俳優座付属養成所を経て、63年、劇団民藝に入団。64年、『アンネの日記』で初舞台。66年に連続テレビ小説「おはなはん」のヒロインに抜擢される。2008年、舞台『海霧』で紀伊国屋演劇賞を受賞。舞台を中心に、映画、テレビドラマと幅広く活躍中。舞台『ローズのジレンマ』(9月22日~10月1日公演)に出演予定。

※この記事は「ゆうゆう」2023年6月号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のため再編集しています。

ゆうゆう2023年06月号

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