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名書店員に聞く【おすすめの本】3選。沖縄の文化、歴史に触れ、当地を旅したくなるエッセイ

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ゆうゆう編集部

全国各地の名書店の書店員さんに、おすすめの本を教えていただきました。第3回は沖縄県にある「ジュンク堂書店 那覇店」。お店の魅力もたっぷり語っていただいています。

第1回の記事もあわせてどうぞ。名書店員に聞く【おすすめの本】3選。感動を呼ぶ実話小説、大人が読みたい絵本など

【ジュンク堂書店】那覇店

沖映通りの商業ビル「D-naha」内にあり、1階から地上3階まで計3フロアの大型書店。

沖縄県那覇市牧志1-19-29 D-naha 1階~3階 
☎098-860-7175 
営業時間10時~21時 
https://www.junkudo.co.jp

お話を伺ったのは
森本浩平さん

祖父、父が書店経営者という生粋の書店人。23歳のときに修業のため、ジュンク堂書店 大阪本店に入社し、神戸住吉店、梅田ヒルトンプラザ店を経て那覇店へ。毎週金曜日、RBCラジオ「アップ‼」に出演。2022年には編著『沖縄。人、海、多面体のストーリー」(集英社文庫)を出版した。

ラジオ収録中の森本さん。

書店が沖縄文化と歴史の発信地になれば嬉しい

2009年にオープンしたジュンク堂書店 那覇店は、総面積1500坪超、在庫数約100万冊という沖縄ではトップクラスの大型書店だ。

「オープン当初から力を入れているのが、これまで1000回以上開催している著者のトークショーや握手会、朗読会などのイベントです。書店が本を買う場だけでなく、文化の発信地になればと思っています」

そう話す同店のエグゼクティブプロデューサー森本浩平さんは、毎週金曜朝、RBCラジオの生放送番組で本の紹介コーナーを担当しており、名物書店員として人気だ。

「ラジオ番組は今から10年以上前、夜のラジオで本の紹介コーナーのお話があり、スタートしました」

10年続けた番組が2020年の3月で終わり、現在は朝の生放送に出演中。

「『森本クリニック』というコーナーを担当し、リスナーの悩みに合わせて本を選んでいます」

那覇店の特徴のひとつが、沖縄をテーマにしたエッセイや文化、歴史書などを集めた「沖縄本コーナー」だ。

「実は沖縄には小さい出版社が多いんです。雑誌を発行している出版社は40社、小さい出版社を合わせると100社近くあり、沖縄県産本を多く取り扱っています」

沖縄本コーナーをつくるにあたっては、森本さんの沖縄に対する強い思いがあった。

「沖縄には明治まで琉球王国がありました。内地で大河ドラマといえば戦国武将が人気ですが、沖縄では今も琉球王朝のドラマが人気です。沖縄の人には忘れてほしくない、そして内地の人にも知ってほしい戦争、歴史、文化があります。そう難しく考えず、沖縄に旅して『楽しかったな』と思ったら、ジュンク堂に立ち寄っていただき、旅の思い出として沖縄でしか手に入らない本を手に取ってもらえたら、嬉しいですね」

沖縄本コーナー

沖縄の小さい出版社の、県外では入手できない本から、県外から見た沖縄の本まで、多様な書籍が並ぶ。現在取り扱っている沖縄本は約1万5000冊。

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