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宿根草(多年草)おすすめ20選|植えっぱなしで毎年咲く花

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光武俊子

この頃、よく聞く「宿根草(多年草)」ってどうしておすすめなの? 植えっぱなしで毎年咲くってホント? そもそも一年草と宿根草(多年草)の違いはなに?

そんな疑問にまとめてお答えしましょう。一年草と宿根草(多年草)の違いがわかると、一年中花の絶えない庭づくりができて、ガーデニングの手間もグンと減り、ラクになります。

植えっぱなしで咲く花「宿根草(多年草)」とは

宿根草(多年草)とは、一度植えると何年も生きて毎年、開花期に花を咲かせる草花です。例えば春に咲くマーガレット、初夏のアイリス、夏のエキナセア、秋のキク、早春のクリスマスローズ、春~秋に何度も咲くゼラニウムなど。

毎年春にはウメやサクラも咲きますが、これらは花木で、草花より長く生きて、たいがいは草花より年々大きくなるものです。

覚えておきたいポイント
  • 宿根草(多年草)と一年草の違い
  • 宿根草(多年草)と一年草で花を絶やさない
  • 宿根草と多年草の違い

宿根草(多年草)と一年草の違い

毎年花を咲かせる宿根草(多年草)に対して、一度花を咲かせてタネをつけると枯れてしまう草花を一年草といいます。例えば秋~春に咲くパンジー&ビオラ、初夏のルピナスやヤグルマギク、夏のアサガオやヒマワリ、初夏~秋に咲くペチュニアやトレニアなど。

一年草は多年草より開花期が長いものが多いものの、毎年は咲かないので、ポット苗の価格は多年草よりお手頃です。

宿根草(多年草)と一年草で花を絶やさない

植えておけば毎年咲いてくれる宿根草(多年草)に、開花期の長い一年草を組み合わせると、あまり手間をかけずに一年中花の絶えない庭をつくれます。できれば、花のない時期も葉の色形が美しい宿根草(多年草)を選んで、空いたスペースに長く咲く一年草を植えてみましょう。

秋~春に咲き続けるビオラに、晩春~秋に咲くペチュニアなどの一年草を組み合わせれば、植えつけは春と秋の1年に2度だけ! 植え替え時期や四季折々に咲き、葉の色形の美しい宿根草(多年草)を植えてあると、一年中花が絶えずに魅力的な庭が楽しめます。

宿根草と多年草の違い

宿根草と多年草はほぼ同じ意味です。植物学的には多年草と呼び、宿根草は園芸的な呼び方。何年も生きる多年草のなかでも、暑さ寒さの厳しいときは茎葉を枯らして、地下の根だけで生き延び、次の季節に復活するタイプ(非常緑性多年草)を宿根草ということもあります。

だからは地上部が消えても、枯れた(死んだ)と思ってすぐに捨てないで! 鉢植えなら、カラカラにしない程度の水やりを続けましょう。

このタイプにはスイセンやアネモネなどの球根植物、キキョウやギボウシなどの山野草系、シャクヤク、ゲラニウム、ペンステモンなどがあります。

宿根草(多年草)の種類や選び方

宿根草(多年草)には、暑さ寒さの厳しい夏や冬に地上部を枯らす非常緑性と、一年中枯れない常緑性の2種類があります。冬はすっきりした庭がお好みなら非常緑性がおすすめ。宿根草(多年草)の選び方には、ほかにも開花期や花色、草丈や草姿などを参考にしましょう。

ポイント
  • 何月に咲くか、開花時期で選ぶ
  • 宿根草(多年草)の花の色で選ぶ
  • 配置を考えて草丈や草姿で選ぶ
  • 耐寒性(半耐寒性/非耐寒性など)で選ぶ

何月に咲くか、開花時期で選ぶ

一年草はビオラやペチュニアのように、何カ月も咲き続けるものが多くあります。けれども、多年草の多くは開花期が短めです。クリスマスローズは2カ月ほども楽しめますが、それは花弁に見える部分ががく片で、がく片が長く散らないためです。

ただし、アネモネのように次々に咲く花や、エリゲロンのように秋までに何度も繰り返し咲く花もあります。いつ咲く花なのか、繰り返し咲くのかなど、開花時期を確かめて選びたいものです。

宿根草(多年草)の花の色で選ぶ

華やかで園芸品種も豊富な一年草に比べると、宿根草(多年草)の花は控えめでナチュラルな雰囲気のものが主流です。春のカラフルなパンジー&ビオラに、その花色の1色をもつ宿根草(多年草)を添えると、まとまりがよくすてきなベランダや庭になります。同系色のグループはまとまりがよく、落ち着いた雰囲気です。

一方、黄と紫、赤と緑、青と橙色などの補色(反対色)同士は互いを際立て、ビビットな印象を与えます。

同じ花でも花色と組み合わせによって雰囲気が大きく変わるので、花色選びは楽しみながらも慎重に!

配置を考えて草丈や草姿で選ぶ

花壇やベランダで草花を組み合わせるとき、後方に草丈の高いもの、前方に低いものを配置すると、どの草花もよく見渡せます。草丈20~30㎝、50~60㎝、1mくらいの植物を組み合わせるとバランスがとりやすいものです。

また、すっと上に伸びる草姿、丸くふんわりまとまる草姿、横に這うように伸びる草姿など、異なる草姿の植物を並べると、それぞれの個性が目立ちます。小さなポット苗ではわかりにくいかもしれませんが、育つ姿を想像して苗を選び、配置しましょう。

耐寒性(半耐寒性/非耐寒性など)で選ぶ

耐寒性とは、0℃以下の低温に耐えられる性質のことで、寒(冷)地で越冬できる性質を「耐寒性が強い」といいます。5℃以上の気温がないと耐えられない性質は非耐寒性といい、3℃~5℃の寒さには耐えても0℃以下になると枯れてしまうものは半耐寒性多年草といいます。

宿根草(多年草)であっても、その耐寒性とお住まいの地域の最低気温によっては、冬越しできないで枯死することもあるわけです。鉢植えなら屋内に移動させるなどの対策ができますが、宿根草(多年草)を庭植えにする場合は、耐寒性も考えて選びましょう。

九州などの暖地では冬越しできる宿根草(多年草)でも、北海道では冬越しできないために一年草として扱うこともあり、非耐寒性多年草(一年草扱い)などと表記されます。また、近年は耐寒性だけでなく耐暑性にも注意が必要です。

春に咲く代表的な宿根草(多年草)の種類一覧

春には多彩な種類の宿根草(多年草)が咲き出します。庭やベランダの主役になるものから、主役を引き立てるわき役やアクセントになるリーフ(葉もの)まで、バリエーションに富む草花の一覧を紹介します。

カテゴリー宿根草(多年草)開花時期
主役になる宿根草(多年草)シャクヤク5~6月
オステオスペルマム1~5月
アネモネ2~5月
マーガレット11~5月
ゼラニウム3~12月
引き立て役におすすめの宿根草(多年草)原種チューリップ3~5月
シラー4~5月
ハナニラ3~4月
オダマキ4~5月
ムスカリ3~4月
カラーリーフにおすすめの宿根草(多年草)クローバー4~5月
リシマキア4~7月
ヒューケラ5~7月
斑入りアマドコロ4~5月
ラミウム5~6月
グラウンドカバーにおすすめの宿根草(多年草)アジュガ4~6月
宿根イベリス4~6月
エリゲロン4月~秋
ツルニチニチソウ3~5月
ベロニカ‘オックスフォードブルー’4~5月

主役におすすめの宿根草(多年草)5選

庭やベランダで視線を引きつける主役の花とは、鮮やかな色や個性的なフォルムの花です。草丈が高かったり、花が大きい多年草(宿根草)も目立ちますが、おすすめしたいのは実際的なサイズより華やかさや存在感のある花です。

\おすすめ/
  • シャクヤク
  • オステオスペルマム
  • アネモネ
  • マーガレット
  • ゼラニウム(ペラルゴニウム)

シャクヤク

美人を形容して「立てばシャクヤク、座ればボタン」というように、豪華でエレガントな花は春の庭でひと際目立ちます。冬に地上部が枯れますが、春に芽吹いて開花。シンプルな一重咲きから、雄しべが花弁化した金しべ咲きや冠咲きなど、多彩な花形の品種が多数あります。日当たりを好みますが、明るい日陰でも育ちます。

開花時期5~6月
花の色白、クリーム、ピンク、赤、複色

オステオスペルマム

近年、花弁がスプーンのようなユニークな花形や、花色がふえて人気の多年草。開花期も長くて、次々に花が咲き上がります。常緑性ですが、耐寒性はそれほど高くありません。かつて同じ仲間だった一、二年草がディモルフォセカという別属に分類されましたが、見分けるのは難しいので店頭で確認しましょう。

開花時期1~5月
花の色白、ピンク、サーモンピンク、オレンジ、黄、紫、複色

アネモネ

ヨーロッパ南部や地中海沿岸地域原産の球根植物。干からびた小さな球根は急激に水をふくむと腐りやすいため、湿らせた用土に植えつけます。近年は11月から開花株も流通。真冬は花を休みますが、早春に再び咲き出します。初夏には地上部が枯れて休眠して、秋に再び芽を出します。ただし、暑さと長雨が重なると夏越しが難しいので、鉢植えで夏は水を切ってもよいでしょう。

開花時期2~5月
花の色白、ピンク、赤、青、紫、複色

マーガレット

カナリア諸島原産のモクシュンギクから多くの園芸品種が誕生しました。黄色の花芯(管状花)に白い花弁(舌状花)というオーソドックスな花より、ピンクや黄色の明るい花色で八重咲きやポンポン咲きなどが人気です。耐寒性は弱いので、12~3月は室内の日当たりで楽しみ、4月に戸外へ出すか、庭植えにしましょう。

開花時期11~5月
花の色白、ピンク、サーモン、クリーム、黄など

ゼラニウム(ペラルゴニウム)

現在はペラルゴニウムという学名ですが、旧分類のゼラニウムという名で今も流通しています。植物の宝庫、南アフリカ原産。多肉質の茎が水分を蓄えて乾燥に強いため、ヨーロッパの窓辺を飾る花として知られます。日当たりのよいところで乾かし気味に育てると、四季咲き性の花がほぼ一年中楽しめます。耐寒性はイマイチです。

開花時期3~12月
花の色白、ピンク、赤、赤紫、オレンジ、複色

引き立て役におすすめの宿根草(多年草)5選

草丈があまり高くなく花色も控えめな草花は、存在感のある主役クラスの花々の引き立て役になります。とくに花がない時期も美しい葉群をもつオダマキのようなタイプは、庭やベランダで長く持ち続ける宿根草(多年草)としておすすめです。

\おすすめ/
  • 原種チューリップ
  • シラー(ヒアシンソイデス)
  • ハナニラ(イフェイオン)
  • オダマキ
  • ムスカリ

原種チューリップ

チューリップ・クルシアナ‘ペパーミントスティック’

チューリップ・クルシアナ‘ペパーミントスティック’

チューリップ・クルシアナ‘クリサンサ’

チューリップ・クルシアナ‘クリサンサ’

世界中に5000種を超える園芸品種があるといわれますが、園芸品種の球根は2年以上咲くことがあまりありません。けれども原種や原種系交配種は、園芸品種ほどの華やかさはなくても繰り返し開花。草姿も華奢で、ナチュラルな雰囲気がかわいらしいものです。小さな球根を密植して、主役を引き立てる存在として楽しみましょう。

開花時期3~5月
花の色ピンク、赤、黄、オレンジ、複色

シラー(ヒアシンソイデス)

ヒヤシンソイデス・ヒスパニカ

ヒヤシンソイデス・ヒスパニカ

ヒアシンソイデス・ノンスクリプタ

ヒアシンソイデス・ノンスクリプタ

現在の学名はヒアシンソイデスですが、旧名のシラーで流通することが多いです。草丈は低いものの、ベル状の小花を穂(すい)状に咲かせて愛らしい。ヒアシンソイデスにはヒスパニカとノンスクリプタの2種がありますが、店頭に出るのはほとんどヒスパニカ。とても丈夫で、わが家ではほったらかしの鉢植えで10年以上も咲いている球根です。

開花時期4~5月
花の色白、ピンク、青紫

ハナニラ(イフェイオン)

イフェイオン・ユニフローラ

イフェイオン・ユニフローラ

イフェイオン‘ウィズレーブルー’

イフェイオン‘ウィズレーブルー’

ネギ科で和名をハナニラというように、葉などからネギ臭がします。けれども、パッチリ開く5弁の花はチャーミングで、花壇の縁やフェンス際などに群れ咲かせると魅力的です。植えっぱなしで毎年咲いてくれる嬉しい球根植物。近年はピンク色の園芸品種も登場し、春先に開花したポット苗でも流通して、手軽に楽しめます。

開花時期3~4月
花の色白、藤色、ピンク、青、黄

オダマキ

ミヤマオダマキ

ミヤマオダマキ

セイヨウオダマキ

セイヨウオダマキ

日本の中部以北などに自生するミヤマオダマキと、北米などに分布するセイヨウオダマキが流通します。ミヤマオダマキはしっとりとした趣で、セイヨウオダマキは花色も豊富で華やかな印象。どちらも冬は地上部が枯れますが、近年は常緑で冬越しすることも。独特の形をした葉は花のない時期も美しいものの、うどんこ病にかかりやすいので風通しよく。

開花時期4~5月
花の色白、ピンク、紫、黄、青、紫、黒、複色

ムスカリ

ムスカリ・アルメニアカム

ムスカリ・アルメニアカム

ムスカリ‘ペパーミント’

ムスカリ‘ペパーミント’

壺形の花をブドウの房のように密に咲かせる球根植物。小さな球根から多数の花茎を次々に立ち上げ、球根の花としては長く楽しめます。草丈10~30㎝でチューリップやスイセン、ビオラやパンジーなどとも好相性。近年は花色がふえ、花形もユニークな園芸品種が登場して注目されています。植えっぱなしでOK!

開花時期3~4月
花の色白、ピンク、青、紫、黄、複色

カラーリーフにおすすめの宿根草(多年草)5選

宿根草(多年草)の花の咲く期間は限られますが、葉っぱは長く楽しめます。また、美しい葉はさまざまな花をより引き立てる存在。近年は花以上に視線を集める魅力的なカラーリーフも人気を集めています。庭をセンスアップする上手なリーフづかいをおすすめします。

\おすすめ/
  • クローバー(トリフォリウム)
  • リシマキア
  • ヒューケラ
  • 斑入りアマドコロ
  • ラミウム

クローバー(トリフォリウム)

日本ではシロツメクサとして親しまれてきましたが、近年は緑葉に白や赤茶など多彩な斑が入る品種が多数登場。学名のトリフォリウムで呼ばれることがふえています。ビオラなどとの寄せ植えや花壇の縁取りなどで、魅力を発揮しています。放っておいても草姿がくずれにくいので、株間に季節の一年草などを植えるだけで絵になります。

開花時期4~5月
葉の色緑、赤茶、黒、ピンクなどの複色

リシマキア

原種が200種もあり、草丈1mになる高性タイプもありますが、今回注目するのはほふく性でグラウンドカバーにも利用できるタイプ。ヌンムラリアは丸みのある小葉を密生させて横に広がります。ライムグリーンやゴールドやブロンズに近い葉色の品種があり、吊り鉢から垂らしたり花壇の縁取りにしたりするのに最適です。蒸れやすいので、混んできたら切り戻しながら育てます。

開花時期4~7月
葉の色ライムグリーン、黄、赤紫、複色

ヒューケラ

リーフプランツ人気の立役者といえる存在で、バリエーションに富んだ葉色の品種があります。花より目立つ大きめの葉が花壇や寄せ植えのアクセントに。日陰でもよく育ち、植えっぱなしで手間なく草姿が整います。少しずつ茎が立ち上がって姿が乱れたら、株元で切り取って茎ざしすれば、比較的簡単に根づきます。

開花時期5~7月
葉の色緑、黄、オレンジ、赤茶、濃紫、複色

斑入りアマドコロ

アマドコロは日本をふくむ東アジアに自生する多年草です。白い縁取りの入る園芸品種は明るい雰囲気で、和洋どちらの庭にも似合い、日陰でも大丈夫。冬は地上部が枯れますが、植えっぱなしで毎年新芽を繰り出します。春につぼ型の小さな白い花を多数吊り下げる姿もかわいいものです。混同されやすいナルコユリは細長い葉の形で区別できます。

開花時期4~5月
葉の色緑に白い縁取り

ラミウム

ホトケノザなどの仲間で、とても丈夫な多年草。カラーリーフとして用いるのはマクラツムやガリオブドロンなどで、多くは這うように横に広がり、グラウンドカバーにも利用できます。夏の強光では葉焼けするため、明るい日陰などが最適。寄せ植えや花壇の縁取りに用いると、明るいアクセントになります。

開花時期5~6月
葉の色緑、黄緑、シルバー斑、複色

グラウンドカバーにおすすめの宿根草(多年草)5選

横に広がる草姿やふんわりまとまる草姿の宿根草(多年草)は、地面を覆うグラウンドカバーにおすすめです。グラウンドカバーは雑草を生えにくくするだけでなく、庭全体をよりナチュラルに仕上げます。さらにかわいらしい花も咲いて楽しませてくれておすすめです。

\おすすめ/
  • アジュガ
  • 宿根イベリス
  • エリゲロン
  • ツルニチニチソウ
  • ベロニカ‘オックスフォードブルー

アジュガ

ほふく茎を伸ばして横に広がって伸び、照りのある美しい葉で地面を覆います。日本に自生するジュウニヒトエなどの仲間で、ブロンズやピンクに白の斑入りなど、ユニークな葉色の園芸品種が人気。春には花茎を立ち上げ、青などの花を穂状に咲かせます。強光で葉が焼けることもあるため、明るい日陰などが最適。

開花時期4~6月
葉の色クリーム、ピンク、緑などの複色、ブロンズ

宿根イベリス

かつては一年草のイベリスが主流だったので、多年草には宿根とつけて呼ばれます。常緑性でグラウンドカバーとしてはしっかりしたほふく茎を伸長。石垣の縁取りや寄せ植えによく合います。寒さ暑さに強いものの、多湿には弱くて蒸れて腐るため、水はけのよい用土で、切り戻して風通しよく育てます。

開花時期4~6月
葉の色

エリゲロン

咲き始めはピンクでやがて白に変化するかわいらしい小花を、春から秋まで開花。株は横に広がり、敷石の間などもよく埋めます。ハルジオンなどの仲間で丈夫、育てやすい常緑のグラウンドカバーです。日当たりと水はけのよい場所でしたら、手間なく次々に花を咲かせます。やせ地を好むので肥料の与えすぎに気をつけましょう。

開花時期4月~秋
葉の色

ツルニチニチソウ

ほふく茎を伸ばして横に広がり、節から根を出します。茎を切り戻してわき芽を出し、密生させることでグラウンドカバーに。吊り鉢などから垂らしてもすてきです。緑葉のほかに白や黄の斑入り品種があり、葉が小ぶりのヒメツルニチニチソウもよく利用されます。花も咲きますが、葉の利用・観賞価値が高い多年草です。

開花時期3~5月
葉の色緑、白斑、黄斑

ベロニカ‘オックスフォードブルー

細かな茎葉がクッション状にやわらかく茂って広がり、青い小花をびっしり咲かせるグラウンドカバープランツ。さまざまなタイプがあるベロニカのなかで、人気の高い園芸品種です。暑さ寒さに強く丈夫で、秋には葉が紅葉してそのまま冬を越します。春先に切り戻すときれいな新葉が展開。蒸れやすいので、切り戻しながら育てます。

開花時期4~5月
葉の色緑~赤紫

宿根草(多年草)の植え方・育て方・お手入れ方法

宿根草(多年草)を実際に栽培するうえで、植え方・育て方・お手入れ方法のポイントを見ていきましょう。丈夫で育てやすく、植えっぱなしで毎年咲くとはいっても、ちょっとした栽培のコツやお手入れのポイントがわかると、さらによく咲き、何年もきれいに楽しむことができます。

覚えておきたいポイント
  • 宿根草(多年草)の植え方
  • 宿根草(多年草)の育て方
  • 宿根草(多年草)のお手入れ

宿根草(多年草)の植え方

宿根草(多年草)は真夏や真冬を避ければ、いつでも植えつけできます。ただ、春に咲く宿根草(多年草)は基本的に秋に植えるのがおすすめ。球根植物をふくめて、厳しい寒さが訪れる前に根を張らせて株を充実させます。

鉢や用土は水はけのよいものを用い、大株に育つことを考えて株間はあけ気味に植えつけます。ただし、球根は群植したほうが魅力的なので詰めて植えて大丈夫。球根の倍ほどの深さに植えます。アネモネ以外は、植えつけ後にたっぷり水やりします。庭植えの場合は植え穴のまわりもよく耕して、腐葉土などをすき込んで植えつけましょう。

宿根草(多年草)の育て方

宿根草(多年草)は放っておいても丈夫に育つものがほとんどですが、日当たりなどの環境には好みがあります。環境が合わないと生育が悪かったり、花が咲かなかったり、枯れてしまうことも。植えつけ後に調子が悪い場合は好む環境を確認して、間違っていたら気候のよい春秋に植え替えることも必要です。

鉢植えは表土が乾いたら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷり水やりしてください。鉢土が常に湿ったままだったり、水切れを繰り返したりすると株が傷みます。庭植えでは植えつけ後に植物がシャンとしたら、よほど乾燥が続かないかぎり水やりの必要はありません。

肥料は基本的に必要ありません。鉢植えの場合は、ゆっくり長く効く緩効性肥料などを規定量施します。肥料は与えすぎると軟弱になったり、病虫害を招きやすくなったりする恐れもあります。

宿根草(多年草)のお手入れ

咲き終わった花がらは、一年草のように次々に咲かせなくてよければ、シーズンの終わりまで切り取らなくても大丈夫です。株が乱れて見苦しい場合は、茎葉を切り戻して草姿を整えましょう。

宿根草(多年草)は植えっぱなしでよいとはいえ、鉢植えで根詰まりしたり、庭でも株が混み合ったりしてくると、花数が減ったり生育が悪くなったりします。春や秋に株を掘り上げ、根のまわりの土を落として株分けしたり、新しい用土で植え替えたり、株をリフレッシュするのもおすすめです。

【Q&A】宿根草(多年草)について多い質問

以下では、宿根草(多年草)について多い質問・疑問に回答します。

Q&A
  • ピンクの花を咲かせる宿根草(多年草)は?
  • 宿根草(多年草)を植える時期はいつ?
  • 暑さ・寒さに強い宿根草(多年草)は?

Q. ピンクの花を咲かせる宿根草(多年草)は?

マーガレット

マーガレット

春ならセイヨウオダマキ、オステオスペルマム、クモマグサ、シバザクラ、シャクヤク、ゼラニウム、原種チューチップ、アネモネ、レウィシア、ハナニラ(イフェイオン)、マーガレット、エリゲロン、クローバー(トリフォリウム)、ポテンティラ、アジュガなどがあります。

Q. 宿根草(多年草)を植える時期はいつ?

真夏や真冬をのぞくといつでも大丈夫ですが、できれば秋に植えつけて本格的な寒さの訪れる前にしっかり根を張らせましょう。

宿根草(多年草)は、暑さ厳しい真夏や0℃を下回る真冬をのぞけば、いつでも植えられます。それでも、基本的には秋に植えるのがおすすめです。秋植えの球根植物をふくめて、厳しい寒さが訪れる前に根を張らせることで、春に株が充実して花がよく咲きます。病害虫にも強い丈夫な株に育てば、高温多湿を苦手にする宿根草(多年草)も無事に夏越しできます。

Q. 暑さ・寒さに強い宿根草(多年草)は?

暑さ寒さに強くて何年も育ち、毎年咲くのが宿根草(多年草)です。なかでも、暑さに強く夏に咲く宿根草(多年草)は、ルドベキア、宿根フロックス、ベゴニア、ヘリアンサス、宿根フロックス、ガウラ、カンナ、ダリア、ヘメロカリス、ヘレニウムなど。ただし、多湿による蒸れに弱いものもあります。

寒さに強く初冬~早春に咲く宿根草(多年草)には、アネモネ、クリスマスローズ、ガーデンシクラメン、スノードロップ、スイセン、ヒマラヤユキノシタなどがあります。

宿根草(多年草)と一年草を組み合わせて一年中花を咲かせよう

植えっぱなしで毎年咲いてくれる宿根草(多年草)は開花期が短いものが多いのに対し、一年草は開花期が長いものが多い。なかには半年以上も楽しめる一年草があります。これに季節感を感じさせる宿根草(多年草)をアクセントとして組み合わせると、植え替えの手間をかけなくても一年中花の咲く庭やベランダができます。

株分けなどをして宿根草(多年草)を大株に育てると、植え替える一年草は少しでも大丈夫。花のない時期もきれいな葉や草姿をたもつ宿根草(多年草)を生かすと、ナチュラルで落ち着いた雰囲気が楽しめます。

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