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「手放すことで心は軽くなる。本当に大切なもの以外はなくていい」精神科医Tomyさんがアドバイス

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ゆうゆう編集部

精神科医Tomyの 手放すLesson

ものの見方や考え方を少し変えるだけでふっと心が軽くなることがあります。手放せる人になるための考え方をTomyさんに教わりました。

手放したいのは【よく思われたい自分】

自分が納得できるかどうかを行動の基準に

冷たい人だと思われたくなくて頼まれごとを断れない人も多いでしょう。でも自分の行動は、純粋に自分がそれをやりたいかどうかで決めましょう。やりたくなければ断ることを徹底します。

やりたくないけれどやらなければいけない場合は、その理由を自分が納得できるまで考えること。納得できれば嫌なことでも問題ありません。

大事なのはひとつひとつ全部まな板にのせて、自分で判断していくこと。自分の気持ちをごまかして何となく引き受けたり、今までの習慣を引きずって同じことを繰り返したりするのはやめましょう。

手放したいのは【モノへの執着】

小さな目標を立てて少しずつ処分を

いきなり断捨離をするのは難しいので、まずは一日ひとつだけ処分するなど、小さな目標から始めましょう。「どちらかを残すならこっちかな」と優先順位をつけるのもおすすめです。「捨てなきゃ」と力が入るとかえって捨てられないので、その思いを捨てることも大事。別に捨てなくたっていいんです。

また、捨てて後悔することもありますが、それは無駄ではありません。一度手放したことには意味があったと思って、また買いましょう。

手放したいのは【不安と後悔】

未来や過去のことよりも今を考えることが最優先

老後資金や病気など将来への過度な不安、もっといい人生があったのではという過去の後悔。未来はわからないし、過去は変えられない、つまりどちらも自分でどうにかできるものではないのですから、冷静になればこれほど無駄な悩みもないものです。

未来や過去について悩むのは、今の自分に問題があるからだと考えましょう。今、自分が納得のいく行動をしているでしょうか。自分の気持ちに正直になって、目の前のひとつひとつのことに集中していきましょう。その積み重ねが、後悔のない未来をつくります。

手放したいのは【孤独感】

自分の機嫌をとる方法をたくさん用意して

人間はひとりで生まれてきてひとりで死んでいくもの。本質的に孤独な存在です。ですから、むしろ今、人との関わり合いをもてていることを幸せだと認識したほうがよいと思います。

それでも感じてしまう寂しさを手放すには、自分で自分の機嫌をとる方法をもっているといいですね。おいしいお茶を飲むとか、好きな場所に行くとか、何でもいいので、できるだけたくさん用意しておきましょう。そうすれば寂しいときにその中から選ぶことができます。

何がいいかは人それぞれ。いろいろ試して見つけていってください。

手放したいのは【疑心暗鬼】

積極的なコミュニケーションで新たな関係を築いて

何だかお嫁さんに嫌われているみたい、ご近所の〇〇さんによく思われていないかも……。そんな悩みをよく聞きますが、これは単純なコミュニケーション不足です。何か否定的なことを言われた、ちょっと空気の悪くなることがあったなど、理由がある場合もそれはそれとして置き、新たにコミュニケーションをとりましょう。

その際のポイントは、頻度。「こんにちは」「最近どう?」など短くてかまわないので、回数を重ねます。そこにあなたの好意的な存在感が生まれ、関係はよくなります。何もせず疑っているのは損ですよ。

手放したいのは【自己肯定感の低さ】

自己肯定感について考えるのをやめましょう

最近話題の自己肯定感ですが、これはある種、幻想のようなものともいえます。

自己肯定感が高そうに見える人は何かに夢中になって充実しているだけで、おそらく自己肯定感がどうのと考えてはいません。自己肯定感が低いと思う人だけがクヨクヨ悩んでいるんです。

つまりこれも「頭がお暇」な状態。正直、自己肯定感があろうがなかろうが、どちらでもいいんです。

もし充実している人がうらやましく思えたら、その人の何かを真似してみましょう。その行動によってあなたの頭の暇もなくなり、プラス思考になっていきます。

取材・文/志村美史子

※この記事は「ゆうゆう」2023年11月号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のために再編集しています。

ゆうゆう2023年11月号

「健康寿命を延ばす食事と暮らし」を大特集。おしゃれなライフスタイルを発信している柏木由紀子さんと、健康長寿のコツは「3つのショク(食・職・触)」という樋口恵子さんにお話を伺いました。さらに、「ポスト更年期」の女性の体とのつき合い方、体と頭を強くする食事術、健康寿命を延ばす歩き方について、専門家がアドバイスをいたします。いつまでも健やかに暮らすためには、正しい知識と日々の積み重ねが何より大事。「そのうち」ではなく、今日から! この特集をお役立てください。

もう一つの注目企画は「やめて、手放して、ラクに生きる!」。これからの日々を軽やかに有意義に過ごすために、手放す極意をお教えします。
お話を伺ったのは、断捨離提唱者のやましたひでこさん、生活評論家の沖 幸子さん、精神科医のTomyさん。Tomyさんはおっしゃいます「本当に大切なもの以外はなくていい。手放せば手放すほど、心はラクになっていく」と。何を手放し、何を残すか。イメージトレーニングしてみるのもいいですね。

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