年金5万円でやりくりする紫苑さん・72歳。心地よい住まいのポイントは「布の使い方」にあった
節約を始めるのに遅いことはない！楽しみながらチャレンジを
最後に、マチュア世代の方への節約生活のアドバイスをうかがうと——。
「私が60歳のとき、70歳になると、落とした小銭をしゃがんで拾うのが苦になる、と聞いて、スクワットを始めたんです。50代ではまだ想像できないかもしれませんが、個人差はあっても70歳の壁はあるんですね。体力だけでなく、気力も財力も衰えていくリスクがあるので、今お金の心配がない人もだんだんに準備を始めるといいと思います。
とはいえ、お金のことだけを考えると苦しくなって続かないので、楽しみを見つけながら続けていくことが大事。年金額がわかっている方ならそのうちの7万円でやってみよう、10万円でやってみようとゲーム感覚で始めてみて、残りは貯金していけばいいですね。欲しいものを次々に買っていると、“買うは買うを呼ぶ”で、ますます欲しいものが出てきます。反対に、“買わないは買わないを呼ぶ”。
まずは、レシートのチェックから始めて、使いすぎているものは何か、傾向を知ってから対策を立てるといいと思います。早いに越したことはないけれど、遅すぎることもない。気づいたときが始め時ですね」
紫苑さんの知恵と工夫のエッセンスを取り入れるだけでも、無駄をスリム化しつつ、暮らしを楽しく、健康的にアップデートしていけるのではないでしょうか。
よく使う籐のかごバッグは、大型書棚を横向きに置いたローチェストの上にまとめてディスプレイ。バッグを使わないときにはリメイク用の布などを入れて、収納としても活用しています。
撮影／橋本 哲
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