私らしく生きる 50代からのマチュア世代に

人気記事ランキング 連載・特集

料理研究家・枝元なほみさん「人と比べないと心に決めたら、人の目が気にならなくなりました」【前編】

公開日

更新日

ゆうゆう編集部

思いついたら走りだす

仕事に対する気持ちも変わった。

「100本ノックみたいに仕事をしていた時期もありました。早い・安い・見栄えがいい料理、ずいぶんやったけど、もうそれはそろそろいいかな、やたらに働くという感じじゃなく違うことをやりたいなって。病気だし、コロナでひとりで考える時間も過ごして、これからは自分のペースで好きにさせてもらおうと思っています」

料理研究家たるものという気負いや人と張り合うようなところを、枝元さんは、一切もち合わせていない。だから、自分のペースでと、するりと言えるのかも。

「私、人と自分を比べないんです。世間的なことが気にならない」

もちろん、はじめからそうできたわけではない。

「訓練してきたんです。人と比べても何にもならないでしょう。そっちに自分の気持ちが向きそうになると、別のことを考えたり、自分がやりたいことに集中したり……そのかいあって、今はほんとに気にならなくなりました。人の目も、世間のことも」

やりたいと思ったら、計画を立てる前に走りだすのも、枝元流だ。

「計画をと考えているうちに、やりたいことが逃げていっちゃう気がして。思いついたら動きだして、走りながら考える。私、ムーミンのスナフキンが好きなんです」

自由を愛する旅人スナフキンは言うーー。人の目なんか気にしないで、思うとおりに暮らしていればいいのさ。

(後編に続く)

※この記事は「ゆうゆう」2022年1月号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のために再編集しています。

★あわせて読みたい★

70歳 料理研究家 大庭英子さんの暮らし「日常のささやかな楽しみをゆっくり噛み締められるのは、この歳ならでは」 橋幸夫さん、78歳で念願の大学生に!「学び続ける限り、人生に引退なし」 元ミス日本 伊藤千桃さんの春を待つ葉山での暮らし「庭の金柑から作る甘露煮が楽しみです」
この記事の執筆者

PICK UP 編集部ピックアップ