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2024年【得するお金の増やし方】とは? ファイナンシャルプランナー・井戸美枝さんがアドバイス[後編]

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ゆうゆう編集部

余裕資金はコツコツ投資して増やそう

「お金を増やす2つ目の方法は、新NISAを使った投資です。専用口座を作って運用すれば、配当金や売却益などが非課税になりお得。これまでは運用期間が5~20年でしたが、2024年から無期限になってさらに使い勝手がよくなります」

井戸さんイチオシの投資先は、インデックス型の投資信託の積み立て。

「毎月決まった額で買い付けることで、単価が上がっているときは少なく、下がっているときは多く買えて、平均購入価格を抑えられ、リスクを軽減できます。初めての人には、世界中の株や債券などに分散して投資することでリスクが分散される『バランス型』がおすすめです」

ただし、老後資金に余裕がないのに、無理に始めるのは禁物。

「長く運用するほど有利なので、少なくとも10年は使わない余裕資金で運用しましょう。途中で値下がりしても、あわてないこと。実際、これまでも経済危機などで価格が大きく落ち込んだときも、3~5年で元に戻っています。損をしたのは、あわてて売却した人。落ち着いて継続していれば、いずれ価格が戻ることが多く、大きな失敗は避けられるものです」

そして、お金を増やす3つ目の方法は、少しでも働くこと。

「生活がかかった現役時代と違って、年金を受け取りながら、楽しんで働けるのがマチュア世代の特権。たとえば、店のレジで1日3時間、週2回働くだけで月2万円以上になり、ゆとりがもてます。元気なうちは、生活費の赤字分だけ働くのもいいですね。老後資金の寿命を延ばせます。お金以外にも、人の役に立つ喜びや人と接する刺激を得られるなど、働くメリットは多いのです」

【新NISA】超高齢期に向けて、70代から積み立てるのもアリ

マチュア世代から始める場合におさえておきたいポイント

①「運用できるお金」を確認

投資を始める前に、必ず老後資金から出せるお金を計算。老後資金が2500万円あり、「使うお金」(住み替え・リフォーム代、介護・医療費など)の合計が2150万円(リフォーム費用300万円+介護・医療費800万円+月の赤字1万円×25年=300万円+特別支出30万円×25年=750万円)とすると、投資に回していいのは残りの350万円。

②最短10年間は置きたい。トライするのは70代まで

投資していいのは、心身ともに元気な70代までが基本。投資期間を10年は確保したいので、70代までに始めよう。

③個別株式投資は慎重に

新NISAには「つみたて投資枠」の他に、まとまった資金を個別株式などに投資する「成長投資枠」があるが、一括投資は売買のタイミングが難しく、リスクが大。「つみたて投資枠」がおすすめ。

マチュア世代が挑戦するなら表3の黄色部分から!

※整理・管理銘柄、信託期間20年未満、高レバレッジ型、 および毎月分配型の投資信託などを除く。

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