私らしく生きる 50代からのマチュア世代に

人気記事ランキング 連載・特集

【大奥2】完。この上ない絶望的な展開の合間に見える、希望に満ちた将来を夢見させてくれた

公開日

更新日

田幸和歌子

時は流れ、明治4年。天璋院は、商売人として成功した瀧山の商談に同行するため、船上にいた。天璋院は、瀧山を無事救うことができたのであった。
 

その際、天璋院は家定の最期に立ち会ったという医師と出会う。家定は毒を盛られたわけではなかったこと。そして、天璋院に対しては侘びこそすれど、恨みなど微塵も持っていなかったことを知る。
 

「そなたの人生じゃ。思うように生きよ」という家定の言葉を思い出し、涙を溢す天璋院。家定の死を受け入れることができた瞬間だった。

その後、天璋院は船上で、女子初の留学生だという6歳の少女と出会う。国を動かすような男性の良き妻となるため、英語を学ぶのだと少女は語る。

そんな少女に対し、天璋院はこう返す。
「いいえ、大きなことをなさるのは、きっとあなたご自身かも。」「この国は代々、女子が将軍についておったのですよ」

SNS上では、「原作をどう実写化すれば良いかの正解のようなドラマだった」「森下脚本の凄さが分かるから、今回ドラマを観て感動した人は是非原作も読んでほしい」といった声が多く寄せられていた。

この上ない絶望的な展開の合間に見える、希望に満ちた将来を夢見させてくれる温かな描写。そして、現代にも通ずるようなメッセージ性とで、多くの人を魅了した大奥2。

原作ファンをも唸らせる名作として、見事に走り切った一作となった。

★あわせて読みたい★

【大奥】相手の懐に潜り込む才を持つ家茂(志田彩良)らしさが光った。公家男子の装束で上洛した結果は? 【大奥】和宮(岸井ゆきの)の意味深な笑みの真実はいかに。原作再現度の高さに注目が集まる 【大奥】正弘(瀧内公美)が最期の瞬間も満足したように見えたのは、夢を託すべき家定(愛希れいか)に出会えたから

PICK UP 編集部ピックアップ