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中道あんさん流 50代から「ペントハウス」にハマる理由とは?「登場人物がほぼ全員悪人ってすごい!」【韓国ドラマ】PR

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マチュアリスト編集部

ソウルの一等地にそびえるタワーマンションに住む富裕層の人々の欲望が渦巻くサスペンス。突拍子もない展開が繰り広げられる、韓国ドラマ「ペントハウス」が今、話題です。シーズン1〜3まで配信中の本作にハマると寝不足の日々が待っています! 奇想天外な物語になぜ、引き込まれていくのか。トップブロガー 中道あんさんにその秘密をひも解いていただきましょう。
※ネタバレを含みます

お話を聞いた人

Profile
中道あん●アメブロ公式トップブロガー
気に入った映画やドラマは何度も繰り返し見る派。好きな映画は『恋愛適齢期』『プラダを着た悪魔』など。
1963年、大阪府生まれ。26歳で結婚し、2男1女を授かる。40代後半で夫と別居し、55歳のときに会社員からフリーランスに。女性のスモールビジネスを応援するために「自分らしく生きたい女性のための発信塾」を起業。意欲的な執筆活動を行いながら、愛犬イングリッシュコッカースパニエルと日々の暮らしを楽しんでいる。ブログ「女性の生き方ブログ! 50代を丁寧に生きる、あんさん流」を主宰。近著に『ビバ!還暦60歳 海外ひとり旅はじめました』(主婦の友社刊)。

マチュア世代が「ペントハウス」にハマる5つの理由

寝不足の人が続出しているという「ペントハウス」にマチュア世代がハマる理由は? 
中道あんさんに伺いました。

【1】冬ソナからの韓国ドラマあるあるが詰まっている
「出生の秘密から記憶喪失、財閥……と、韓国ドラマあるあるが余すところなく詰まっています。冬ソナからのファンは懐かしいかも」

【2】非現実的な展開に、現実を忘れてハマれる物語
「非現実的な展開に引き込まれて、そんなのあり得ないでしょ!とツッコミを入れているうちに、いつの間にか現実を忘れます」

【3】全員が悪人で、ツッコミどころ満載
「登場人物はほぼ全員悪人です。上流階級なのにまだお金が欲しい? 人を殺してまでトロフィーが欲しいのか? とツッコミを入れる楽しみも」

【4】復讐をとげるまで見届けたくなる
「悪人が窮地に追い込まれていくところが爽快です。復讐をとげる最後まで、悪人との闘いを応援したくなります」

【5】人間関係の悩みを見つめ直すきっかけに
「富裕層でなくても、自己中になったり、自己顕示欲や承認欲求が強くなることはあります。ドラマが反面教師になることも」

では、それぞれくわしく見ていきましょう。

韓国で瞬間最高視聴率31.1%を記録!「ペントハウス」が日本でも人気急上昇中

セレブが暮らす超高層マンション“ヘラパレス”。
パーティーが開かれたある夜、少女が高層階から転落するのをペントハウスのシム・スリョン(イ・ジア)が目撃する。
しかしヘラパレスの住人は、事件が明るみになることを恐れ、少女の遺体を別の場所に遺棄することに——。
ことの始まりは、少女の転落事件の2カ月前、声楽家になる夢を絶たれた今は不動産仲介の仕事をしているオ・ユニ(ユジン)と、高校時代のユニのライバルだった声楽講師のチョン・ソジン(キム・ソヨン)が、ユニの娘ペ・ロナ(キム・ヒョンス)を通して再会したことに端を発する。
「私もヘラパレスに住みたい」と言うロナに、「叶えてあげる」と約束するユニ。
少女の転落事件の真相は? そしてヘラパレスの住人たちとユニ親子の運命は——?

ユニとソジンは高校時代からの因縁の関係だった。

衝撃的なシーンから始まる「ペントハウス」は、韓国で大ヒットしたテレビドラマです。100階建ての高級タワマンに住む上流階級の人々の欲望と虚栄が渦巻くサスペンス。シーズン1からシーズン3まで配信中で、日本でも人気上昇中。韓国国内の不動産バブルや学歴社会で深刻化する格差社会が描かれます。
韓国では瞬間最高視聴率31.1%を記録し、シリーズを通して30冠を受賞。「ペントハウス」が大ヒットする理由はどこにあるのでしょう。
すでに「ペントハウス」を見たという、マチュアリストの連載でも人気のトップブロガー 中道あんさんは開口一番、「とにかくはちゃめちゃなドラマです!」

予測不可能! 奇想天外な展開が繰り広げられる

「はちゃめちゃで、あり得ないような事件が次々に起こります。想像を超えるどんでん返しの連続!」と、中道さん。
実は「ペントハウス」を見るまでは、韓国ドラマは長尺でゆっくり進むというイメージを持っていたそうです。
「だいぶ前の話ですが、宮廷の暮らしや料理に興味があって、『宮廷女官チャングムの誓い』を見ようとしたときに、ドラマが始まるとすぐ寝てしまって、気づくといつもエンディングだったんです。子育てで忙しかった時期なので、夜は疲れていたんでしょうけど、のんびりしたテンポだなあと思って」
そんな韓国ドラマの印象を180度くつがえした「ペントハウス」。息つく暇もないスピード感でたたみかけるように起こる事件から目が離せなくなりました。

“韓国ドラマあるある”の要素も満載です。出生の秘密、病気、貧富の差、財閥、記憶喪失……、「冬のソナタ」のころからのベテラン韓国ドラマファンは、懐かしい空気を感じるかもしれません。
「不倫、不正入試、賄賂、臓器移植……、もう何でもありですね。非現実的なストーリーの中に垣間見る、人間のエゴのすさまじさ。富裕層の人たちは平然と嘘をつき、人を蹴落としたり、次の瞬間には手を結んだりします。自己中の欲望を満たすための小競り合いがどこまでも品がない(笑)。ある意味、気持ちがいいくらい、みんなお金が大好きですね」

タワマンに暮らす富裕層の間にもシビアな格差があります。ペントハウスに行くのは1階から直行の専用エレベーターですが、他の階の人たちは乗り合いのエレベーター。
「庶民だったユニ親子が、シーズン1の途中で45階に引っ越してくるのですが、『今は45階だけど、上にのぼるのよ』といった会話が交わされます。富裕層の間でも財力や職業、地位によってヒエラルキーができあがっている様子も興味深かったです」

ダンテは100階のペントハウスの住人。ユニは45階に。

登場人物が全員ほぼ悪人!というすごい状況

「ペントハウス」の登場人物は、ほぼ全員が悪人として描かれます。
「悪人しかいないといってもいいくらい。お金があるということは強いということで、お金がない人は弱い。弱いひとりを、全員が攻撃の対象にする。ひどい話ですが、つい続きが気になって見てしまうんですよね。どんなふうに復讐していくのか、悪人はいつ報いを受けるのか、悪人が反省をする日が果たして訪れるのか……。それを期待して、引っ張られて見てしまうのかもしれません」

ヘラパレスで催されるパーティーは、まるでバブル!

では、中道さんが共感できる登場人物はいたのでしょうか?
「私はソラという少女が好きですね。ひたむきで、一生懸命で、かわいくて、賢くて、応援したくなる唯一のキャラでした。ネタバレになりますが、その子がタワマンの高層階から転落して……。そこから原因探し、犯人探しが始まっていくストーリーです。だから、いい人間は最初にいなくなります(笑)」
タワマンのセレブたちが混乱に陥り、疑心暗鬼になって互いに争いを始めていく様子は、時にコミカルに描かれて痛快です。

ずぶ濡れになってピアノを弾くソジンの怪演は、必見!

悪女ソジンの怪演は必見!

「俳優のみなさんが全身で感情を表現するでしょう。ボディランゲージの激しさには圧倒されました。激昂したソジンが『キーッ』と叫びながら、テーブルの上にあるものをガーッと全て床に落とすシーンは、いったい何回出てきたことでしょう(笑)」
同じく、怒り狂ったチュ・ダンテ(オム・ギジュン)が、ゴルフクラブなどで、壺やガラスなどの置物を叩き壊すシーンも、何度出てきたか数え切れません。

強烈な個性をもつキャラクターが見事に演じられているのは、「ペントハウス」の見どころです。中道さんが演技に注目したキャラクターは——?
「やはりソジンですね。シーズン1の中盤で、雨でずぶ濡れになったソジンがとりつかれたようにピアノを弾くシーンがあるんです。血だらけの手で、笑いながら、怯えながら、泣きながら、叫びながらピアノを弾く姿は、狂気そのもの。ソジンを演じたキム・ソヨンさんはすごいと思いました」

さらに、「登場人物のひとりひとりが、強さも弱さも兼ね備えているところが興味深いと思います」と、中道さん。
「たとえばソジンはチョンア財団の長女でお嬢様で高圧的なキャラですが、唯一、父親の前ではか弱い子どもみたいになるんです。それは父親から精神的虐待、DVを受けているから。継母や義妹との関係もよくない。いろんな事情が合わさって、ソジンというキャラクターが作られているのでしょうね」
悪人でも、悪人ではない部分を持っている。逆に、善人のように描かれる人も、実は悪人の面を持っている——ということなのでしょうか。
「貧乏から這い上がる善人に見えたユニも、複雑にねじくれたキャラを見せてくれますよね。ユニは貧乏だけどマインド的には富裕層のみんなといっしょだと思いました」

ユニは貧乏から這い上がっていく。

では、上品でいい人キャラのスリョンは?
「スリョンは天使っぽく描かれていますね。でも私はちょっとツッコミたくなります。彼女は、ドラマの序盤では何もわかってなかったわけでしょ。子どもが父親から虐待されてることも気づかないし、元恋人が殺されたことさえ知らなかった。そんなお嬢さんが、相手を次々に手玉に取っていくキャラに果たして変われるのかと」

天使のようなキャラ、スリョン。

こうして登場人物にツッコミを入れながら視聴するのも、「ペントハウス」の楽しみ。
「ペントハウスは親の愛がテーマのひとつだと思いますが、これが全然、愛じゃない。自分の子どもが一番というのはことの始まりで、子どもは親の所有物になっている。韓国ドラマあるあるの毒親物語ですが、大人が重ねる悪事をそばで見ながら、子どもたちは少しずつ成長していきます。シーズン1の冒頭ではソラに暴力を振るっていた子どもたちが、少しずつ変わっていく様子は、ほっと温かい気持ちになれるところですね」
シーズン3のラストまで完走すると、ヘラパレスの富裕層の子どもたちがたくましく成長していく様子を見守ることができるでしょう。

名門チョンア高校に通う子どもたちも、熾烈な争いが。

マチュア世代ならではの楽しみ方

「ペントハウス」は予想の上を行く事件が次々に起こるサスペンスドラマ。見る側にも体力がいります。ハマると寝不足になることは必至ですから、仕事が立て込んでいないときに、見始めるのがおすすめ。
中道さんは、「親子関係や人間関係に悩んだときに見るといいかもしれません」と話します。
「非現実的なストーリーですが、全くの別世界かというと、実はそうでもないと思うんです。あそこまでにはならないけど、程度はずっと軽くても、同じ悩みを私たちも抱えているかもしれない。嫉妬したり、承認欲求が高かったり、自己顕示欲があったり、自己肯定感が下がっていたり。そういう自分をドラマの中に見つけて、どうすべきか考えるきっかけにすると、『ペントハウス』を深く楽しめるかもしれませんね」

シーズン1の序盤はいじめられるシーンの連続で、見ていて辛くなることも。最初の数話を耐えると、やがて復讐が始まり、その先を見るのが待ち遠しくなるでしょう。
「どうやって復讐がとげられるのかを見届けるまで、途中で視聴を止めることはできなくなりますよ」

ユニとソジン、スリョンのパワーバランスはどうなる⁉︎

ペントハウス1〜3
DVDレンタル中/各DVD-BOX発売中
各動画配信サービスで見放題配信中
発売元/レンタル販売元:PLAN Kエンタテインメント
セル販売元:TCエンタテインメント

© SBS

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※この記事はPLAN Kエンタテインメントの協力のもとに作成しました。

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