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【魚介】の保存方法。鮮度をキープするポイントは? 冷蔵・冷凍のコツ

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沼津りえ

魚介類は低脂肪で高たんぱくの食材。青魚にはDHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)など健康効果の高い成分も含まれています。新鮮なおいしい魚介類を食べたいのですが、鮮度が落ちやすいのが悩み。料理研究家の沼津りえさんに、おいしさをキープする保存方法を伺いましょう。

冷蔵保存

鮮度を見て保存期間を考える

生の魚介類を冷蔵保存で鮮度を保てる期間は、長くても4〜5日。つまり水揚げされてから4〜5日ということです。

食材としての魚介類は鮮度が落ちやすく、気温の高い時期には、購入して持ち歩いている間に傷むこともあります。温度が上がると、生ぐささを感じますが、これも雑菌の増殖が要因になっています。

種類や保存の状態によって鮮度は差があります。内臓をとり除いていない一尾魚は、魚の内臓の細菌が繁殖し、傷む原因となるため消費期限は短くなります。

塩を振って保存

刺身として加工してあるものは別ですが、切り身や開いた魚は、塩を振って冷蔵すると、表面の雑菌増殖を抑える助けになります。

保存後の調理法に合わせて、塩の量はかげんしましょう。

刺身の保存は?

刺身を冷蔵保存する場合、切り身になっているものは当日中、さくでも翌日までには使いきるようにしましょう。ドリップが出ないよう、キッチンペーパーなどで包んでから、ラップでぴっちりと包み、チルド室で保存します。

余った刺身は、しょうゆと酒とみりんを2:1:1の割合でまぜ合わせたつけだれに5〜6時間漬け込むことで、次の日までおいしく食べることができます。

冷凍保存

切り身の冷凍保存

魚の切り身を冷凍保存する場合、水分をふきとり、ラップで包んでポリ袋に入れて冷凍するのが基本です。しかし、切り身の場合にはすでに空気にふれしてしまっているため、まるごと一尾の魚とくらべて鮮度は低くなります。

冷凍保存する際は、調味料に漬け込んでから冷凍するとよいでしょう。

冷凍する前に合わせ調味料を!

冷凍した生魚は、解凍した際に味やにおいが気になることも。冷凍する前に、下味をつけておくと、味がしみ込みやすくなり、くさみ予防にもなります。凍ったまま煮たり焼いたりできるので、解凍や調味の手間も省けます。

保存期間は2週間ほどを目安にしましょう。

干物にして保存|自家製一夜干しは意外なほど簡単!

干物は、水分が抜けることで魚のうまみが凝縮され、保存性も高くなります。市販のものを購入するのが主流ですが、自宅でも意外なほど簡単に、しかもおいしくできるんです。キッチンにある道具で作れますが、カラスなどから守れる干物用の網があるとより便利です。

材料
好みの魚(アジ、イワシ、サンマ、アマダイなど)
10〜15%の塩水
※脂ののり具合によって塩分を調整する。脂の少ない白身魚は10%が目安。脂の多い青魚は多めに。

作り方
①魚を開きにしてエラ、ワタ、血合いを除き、きれいに洗う。しっかり水けをとりのぞく。
②塩水に20〜60分つけ込む(塩分濃度が低い場合は長めに)
③さっと洗って表面の塩分を落とし、しっかりと水けをとりのぞく。
④風通しがよく、直射日光が当たる場所に3〜5時間干す。表面が完全に乾いたらでき上がり。

※この記事は『食材保存大全』沼津りえ著(主婦の友社)の内容をWeb掲載のため再編集しています。
※2022年10月21日に配信した記事を再編集しています。

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