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【万年筆】で手書き文字に〝味〟を加える。縦線は太く、横線は細く書ける優れものを紹介

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小日向 京

ペン先の裏側・ペンポイントの違い

ペン先を裏側から見ると、左のスタブ1.1はヘラ状でつるっとしており、右の太字Bにはポチッとした丸いものがついています。この丸いものは「ペンポイント」といい、紙に触れる先端部分を摩耗に強い合金で溶接してあります。このペンポイントの大きさによって字幅が変えられるところ、スタブ1.1にはペンポイントがなく、角がいくぶん丸められたヘラ状のペン先で書くために「縦太・横細」の線が書けるというわけです。

また、万年筆には18金・14金といった金素材が使われるために高額となり得ますが、このECOは万年筆ペン先の素材の中で最も安価なスチール製です。それでも「なめらかなインクの出を保ちながらひと味違った線で文字を書ける」のがこのTWSBI ECOの優れたところです。

TWSBI ECOの日本での販売価格は税込7,700円。1本万年筆を加えるのも良いかしら、と思った時に求めやすい値段となっています。

大容量のインクタンク

インク補充はペン先をインクボトルにつけ、尻軸を回して軸に吸い込むピストン吸入式。インクタンクは大容量で、透明軸のためインク残量も一目でわかります。

この軸の中でインクがたぷたぷしているのを眺めているだけでも、心安らぎます。

軸を上下に動かしてインク色の動きを見るのがまた、ひとつの楽しみになることと思います。

メッセージを書いたところ

万年筆と同じくTWSBIのインク「秋爽(Qiū Shuǎng)」という名のオレンジ色で、メッセージを書いてみました。

漢字も、ひらがなもカタカナも、アルファベットも全体のまとまりに雰囲気が出て、自分の手書き文字がなんだか心地良いな? と感じられることと思います。

万年筆を1本持つと、ふと思ったことを書き留めておきたくなります。

インクの潤いを感じながら、考えごとややるべきことを文字にしてみると、「整う」瞬間に出会えると感じます。
TWSBI ECOスタブ1.1のような気軽に使える万年筆で、日々の自分に向き合ってまいりましょう。

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