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ステーキの仕上げにかける【塩】の選び方とは?グランドフードホールの岩城紀子さんがアドバイス

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岩城紀子

食品バイヤーで、食のセレクトショップ「グランドフードホール」を運営する岩城紀子さんに、おいしい調味料の見分け方を教わる第2回。今回は、「塩」と「砂糖」です。塩も砂糖も、たくさんの種類のものがありますが、商品の裏を見てチェックしたいのは製造方法。精製しているかどうかは大事なポイントです。

ステーキの仕上げにかける【塩】の選び方とは?グランドフードホールの岩城紀子さんがアドバイス

精製しているかどうか、商品の裏を見てチェック!

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塩は製法を確認して使い分け

塩にもいろんな種類があり、「たったこれしか入っていないのに1200円?」というのもあれば、1キロで100円台というものもあります。その違いはというと、ほとんどが製造方法です。

裏を見ましょう。「イオン膜、立窯」と書かれたものは、工場で作られたものです。海水から塩化ナトリウムを化学的に抽出する方法で作られています。代表的なものが精製塩。つまり食塩といわれるもので、99.5%が塩化ナトリウム。しっかりしょっぱいです。そして価格が安いです。

「天日」「天日、平窯」と書かれているのは、昔ながらの天日干しの手法を用いているものです。海水を塩田にくみ上げ、太陽の熱と風によって濃縮させて塩にしたものが「天日塩」です。メキシコやオーストラリアなどは、この手法で大規模な塩田を作っていますが、高温多湿の日本では大規模なものは作れません。国産の天日塩は非常に高額なのです。

天日だけで作るのは時間がかかるので、平窯で炊き上げる方法を併用しているものもあります。それが「天日、平窯」と表示されているものです。まず太陽の光で海水を濃縮させ、そのあと平窯で炊き上げて最終的にまた天日に干すという方法。これもかなり手間がかかります。

なかには原材料に「天日塩(メキシコ)」などと書かれているものもありますが、製造方法は「溶解、立窯、焼成」と表示されているものが多いはず。これはつまり、メキシコなどの天日塩を輸入していったん水に溶かし(溶解)、そこににがりなどを加えて結晶化させている方法。「再生自然塩」などともいわれます。

私が選ぶのは、やっぱり天日塩です。値段が高いので、ステーキの仕上げにかけるなど、塩の味で料理を完成させたいときには絶対に天日塩です。そのかわりパスタをゆでるときは再生自然塩にするなど、適宜、使い分けています。

天日塩は昔ながらの手法なので値段が高いけど……

ちなみに、「天日塩」や「自然塩」と呼ばれているのは、塩化ナトリウムのほかにマグネシウムやカリウムなどのミネラルが含まれている塩です。

「塩分が高いと高血圧が心配」と言う人がいますが、それはミネラルが取り除かれた精製塩が一般的だったときの話で、今は塩の種類が豊富になりました。ミネラルが含まれた塩なら体のバランスを整えてくれるので心配はいらないといわれています。

また、血圧が心配で減塩の商品ばかり選ぶ人がいますが、減塩のものは塩が少ないぶん、保存性を高めるために保存料を加えていることが多いのです。また、塩が不足してミネラル不足になることがあります。私は「減塩」と書かれているものは、すべてのジャンルで買わないことにしています。

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