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フランス流「家を心地よく、手間をかけずに片づける秘訣」を吉村葉子さんがアドバイス

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吉村葉子

「フランス人はみんな大の演出上手。日々の生活を楽しむために知恵を使います」というのは、約20年間をフランスで暮らした、エッセイストの吉村葉子さん。著書『徹底してお金を使わないフランス人から学んだ 本当の贅沢』から、わが家をもっと心地よく、手間をかけずに片付ける秘訣をご紹介します。

フランス流「家を心地よく、手間をかけずに片づける秘訣」を吉村葉子さんがアドバイス

トイレの洗面台に香水瓶を並べています。19歳のとき、はじめてもらったエスティローダーも。壁に吹きつけるとシミになるので、一緒に飾っている造花にシュッとして芳香剤代わりに。

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フランス人から学んだ、お金を使わない心贅沢な暮らし。「ワインが美味しくなるひと手間」を吉村葉子さんに聞く

片づけのスキルを上げたかったら、他人さまに協力していただくのが一番です。片づけ上手になるには、いつ、だれが来ても困らないようにしておく以上の妙案はありません。

「それができれば苦労はないの」という声も聞こえますが、願えばかならず叶います。汚部屋の住人たちは、本心では片づいている家がいいと思っていないのです。アメリカのテレビドラマ「奥さまは魔女」の主人公サマンサのように、鼻をくちゅくちゅと動かしただけで部屋がきれいになったら最高ですが、そんなことはありえないので実践あるのみ。だからといって、片づけの重労働を考えて、悲観することはありません。お客さまを迎えられるくらいにきれいにといっても、一年中、年末のような大掃除を強いられるわけではありません。見えるところさえ、きちんと片づいていればいいのです。

洗面所で使うタオルは、同じ色で揃えています。約2年ごとに違う色に取りかえて気分一新。以前は問屋さんでまとめて購入していましたが、今はネット通販が便利です。

お宅に来た人が、無断でつかつかとご夫妻の寝室に入るでしょうか。子連れで来たとしても、玄関からあなたの子供さんたちの散らかった部屋に直行はありえません。実家のお母さまなら、娘のあなたの生活態度を総点検するために隅々まで覗くかもしれません。だとしたら、叱られてあげましょう。人間はだれでも、どこかで自己主張したいものなのですから。フランス人が片づけ上手なのは、お客さまを招き慣れているからに他なりません。

そしてもうひとつ、お客さまの目に触れる部分、リビングとダイニングに加えてトイレさえきれいになっていればいいと思っているからです。つい先日、うちに来た学生時代からの親友が、トイレから出てきていみじくもこう言いました。「海外旅行のお土産にもらった香水はしまいこまずに、ああしてトイレに飾っておけばいいのよね」と。

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