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「御史(オサ)とジョイ」 テソ(イ・ジェギュン)の悲哀に満ちた表情が胸に迫る7~8話レビュー【韓国ドラマ】

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そして、爆破によって大事な銀鉱山を失い、抜け穴を伝って逃げ延びたテソ。そこで、ドスの口から「お前を殺せと父さんに言われた」と告げられ、もはやこれまで、と重大な決意をする。

突然、父とドスのいる漢陽の屋敷にあらわれたテソ。「私を殺せと言ったのはまことですか?」と父を問い詰め、父が大切に守ってきた族譜(家系図)に抜いた剣を突き立てる。「庶子ごときが血迷ったか……」という父の叫び。テソは成人の日に父から授かった家紋入り玉飾りのついた結び紐を引きちぎり、「お体を大切に」と深くお辞儀をして背を向けた。父との絶縁だ。

庶子であるがゆえに、父に愛されたい、家族に認められたいという一心で、死に物狂いに努力してきたテソ。最高位官職にある父の不正に手を貸すことになると知りながら、税穀の横領、烏頭の栽培、不法な銀採掘と様々な悪行に手を染めてきた。父も、テソが自分の愛情を求めていることを知りながら、それを利用してきたのだろう。お互いがWINWINであればこそ、父子の絆はギリギリのところで維持されてきた。

でも、利権の大きな銀鉱山を失ったテソに、もはや利用価値はない。それどころか、父の威光を借りてヘラヘラ生きている嫡子ドスの人殺しの罪をテソになすりつけようと画策を始める。

庶子の生まれ、という卑屈な感情と、嫡子には負けたくない、父を見返したいという野心がないまぜになった青年テスを演じるイ・ジェギュンの悲哀に満ちた表情が胸に迫る。父と絶縁後、毅然と漢陽を旅立つ姿に、テソの新たな物語の予感がする。

そして、国王に“暗行御史ラ・イオン”の死が報告されている宮殿の扉が開き、そこにスクッと立っていたのはイオンだった。ドラマはまだ折り返し地点。やはりイオンは、生きていた。

ちなみに、8話のラストは、前半の振り返り映像が次から次へと繰り出して楽しめる演出だ。しかも、OSTの「Let’s Get it」が、時代劇とは思えないほどPOPでノリのよい曲。耳にこびりついて離れなくなること必須なので、ご注意を。

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