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山村美智さんに聞く、伴侶を失ってからの生き方。「今の私だから楽しめる“何か”を探そう。ある日、突然、そう思えたんです」

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ゆうゆう編集部

もう少しだけ頑張ってみようかな……

フジテレビを退職後、制作会社を立ち上げて、映画やドラマの制作現場の第一線で活躍していた夫・宅間さん。65歳の早すぎる死は当時、多くのメディアで伝えられた。

「そのせいもあってか、私のことを遠巻きに心配してくださる方も少なからずいて、かえって申し訳ない気持ちになることもありますね。ストレートに『大丈夫?』って聞かれると、答えに窮してしまいます」

山村さんがいろいろなことに挑戦するのは、そんなふうに心配してくれる人たちへの、メッセージの意味もある。

「ダンス動画の公開は、まさにそれが目的で始めたようなもの。元気そうでよかった!と思ってほしくて。実際は、全然大丈夫じゃないんですけれど。でも正直に答えれば、ますます心配させてしまうし困らせてしまうでしょう。かといって『はい、大丈夫です!』とも言えない。だったらもう、心配されないような自分を演じるしかありません」

大丈夫でないのは事実。けれど、ごく最近になって、気持ちに少しだけ変化があったという。

「絵画でもダンスでも、私が今やっていることは全部、夫がいてもできることなんですよね、むしろ応援してくれるはず。でもこれからは、夫がいなくても……いえ、『夫がいないからこそ』楽しめる何かを見つければいいのかなあって。その何かを探しながら、もう少し頑張って生きていこうと思います」

長年、ジャズダンスを続けている山村さん。ボーイズグループ「BE:FIRST」の振りつけの再現動画がネットで注目される。

profile
山村美智
やまむら・みち●1956年、三重県生まれ。80年、フジテレビに入社し、「オレたちひょうきん族」などに出演。女子アナブームの先駆けとなる。85年に退社後は女優に転身。滞在したニューヨークでは脚本・演出も手がけた英語劇を上演。主な出演作品にNHK大河ドラマ「龍馬伝」、TBSドラマ「恋する母たち」、映画『GOLDFISH』などがある。

※この記事は「ゆうゆう」2023年6月号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のため再編集しています。

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