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岸本葉子さんの俳句のすすめ。「始めるなら若者よりも年齢を重ねているほうが有利です」

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マチュアリスト編集部

17音の中に季語を詠み込む俳句は、世界一短い文学。教養がないと詠めないと思っていませんか? いいえ、そんなことはありません! 俳句の楽しみ方、おすすめの理由を、岸本葉子さんに2回に分けて伺いました。まずは前編。「うまく作ろうなんて思わずとにかく十七音におさめてみる。初めての人でも必ず作れます」

考え込まずにたくさん作る。 難しい言葉は必要ありません

岸本さんの俳句歴は約14年。俳句番組にゲスト出演したのがきっかけでした。自己流で何句か作ってみたけれど、ちゃんと俳句になっているのかどうかがわからない。誘われておそるおそる句会に参加し、そこから続けて詠むようになりました。句会に出るために作るのが、今も変わらない基本スタイルです。

現在は3つの句会をかけもちし、月に最低でも36句は詠んでいるとか。そんなに作れるものですか?

「たくさん作るから、一句一句じっくり吟味することはできません。あれこれ考えず、とにかく17音にして提出日までに出しています」

岸本さんは、ある先生の言葉が今でも印象に残っているそうです。

「初めての人に『○分以内に一句作りなさい』と言って、できなかった人はひとりもいないんですって。うまく作ろうと思わなければ絶対にできます、って。語彙なんかなくても大丈夫。むしろ、難しい言葉は使わないほうがいいのです」

立場や肩書きを離れて一人の俳人になれる句会

季語を入れて17音にまとめる。俳句ってそれだけでいいと思えば、少し気が楽です。でも、自分の句を披露するのは勇気がいりますね。

「俳句は、ひとりで完成度を高めようとしても、うまくいかないんです。人に読まれることで、ひとりよがりな表現に気づけたりする。季語の知識だって、うんと深まります。『うまくなったら句会に出よう』と思っても、自分ではうまくなったかどうかわからないでしょう?」

だからぜひ句会に足を運んでみてください、と岸本さんは話します。

「知り合いの句会、地域の愛好家の句会、俳人が指導する公開句会。句会は、結構い
ろいろなところで開かれているんですよ」

ひとつの句会に出ると「うちでも俳句のサークルをやっているから来ませんか?」などと、不思議とつながっていくことが多いようです。

「俳句を披露し合う場なので、私生活を詮索されることもありません。参加できない時期があっても、戻れば以前と同じようにつき合える。社会的な立場を離れてひとりの俳人になれる、貴重な場でもあるんです」

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