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「オールイン」を久々に一気見!イナ(イ・ビョンホン)が命を賭けたラストにしびれる17〜24話【韓国ドラマ】

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marumi

2003年に韓国SBSで放送され、日本では2004年に「オールイン 運命の愛」というタイトルでNHKで毎週末に放送されたテレビドラマ。イ・ビョンホンとソン・ヘギョの運命に心を震わせながら土曜日を心待ちにしたマチュア世代も多いことでしょう。全24話の大作を20年ぶりに一気見した感動を3回に分けてお届けします。この記事は17〜24話のレビューです。
※ネタバレにご注意ください

★前回はこちら★

韓国ドラマ「オールイン」を一気見!イ・ビョンホンとソン・ヘギョ 互いに思いを諦めない愛の凄みに震える10〜16話

「オールイン」とは、ポーカーで手持ちのチップをすべてベットする(賭ける)アクションのこと。高いリスクをとっても、勝ちに行くときに使う手段だ。

では、キム・イナ(イ・ビョンホン)が命懸けで「オールイン」したものとは何か?を描く17~24話。ラストにその答えが待っている。

ラスベガスでポーカーの世界チャンピオンになり、その類稀な勝負強さを買われたイナ。韓国・済州島に戻り、謎の在米韓国人ジミー・キムとして、巨額リゾート開発事業の利権獲得を狙う投資会社の代表に抜擢される。

一方、イナの人生の岐路に必ず立ち会うことになる高校からの友人チェ・ジョンウォン(チソン)も、父のカジノ事業の後継者として、同じ開発事業を手中に収めるべく野望を抱いていた。

ドラマ終盤は、イナとチョンウォンが、ビッグビジネスを争うライバルとして、さらにはミン・スヨン(ソン・ヘギョ)というひとりの女性を愛する男同士として、火花を散らす。

注目すべきは、チソンが演じたチョンウォンの、清潔感あふれる好青年ルックスからは想像もつかない終盤の変貌ぶり。野心をむき出しにして、勝負に勝つためには手段を選ばぬ経営者を演じて見せた。時には、友だちを裏切って窮地に陥れたり、その気がない政略結婚をチラつかせるダメンズ風情。それでも、涼し気な目元や立ち居振る舞いに気品が漂うのがチソンの魅力だ。このドラマをきっかけに、チソン推しになった人も多いはず。元祖イケメン俳優、実力派俳優としても大活躍中だ。

しかもチョンウォンは、イナが死んだと思い込むスヨンに繰り返し愛を囁く。「お金持ちのお坊ちゃまだし、優しいし、ルックスもいいんだから、イナを諦めて結婚しちゃえば……」と、観ているこちらがなびきそうになるが、スヨンは「私はもう誰も愛せない。イナさんが死んだとき、私の愛も死にました」と決して首を縦に振らない。この、スヨンのブレない愛が、波乱万丈な男たちの物語にピンと1本の筋を通して引き締めている。

イナの命日、と思い定めた日。修道院の前の崖から白い菊を海に投げ入れるスヨン。それは、イナとの別れの儀式だった。その背後で工事中の建物が、イナの家だとも知らず……。

そして、イナとチョンゥオンが経営者として最後の大勝負をする時が来た。入札の競合相手の正体が、イナだと知って驚くチョンウォン。イナは「でも、俺たち友だちだよな」とつぶやく。2人の間に深い友情があるからこそ、よりにもよっての非情な運命の巡り合わせに、切なさが増す。

イナは逡巡した挙句、スヨンにも生きていることを伝える。が、スヨンは心を閉ざす。「私が愛しても、あなたが愛してくれても、私たちは一緒になれない。それが運命なの」。それほど、初恋を貫こうとしたスヨンが過ごした10年という時間は、二度と繰り返したくないほど辛いものだったのだろう。

スヨンの手元には、イナがずっと大切に持っていたスヨンのオルゴールが送り返されてきた。「俺にはスヨンを愛する資格はない」と心に決めたイナの断腸の思いに胸が痛む。

苛酷な運命を懸命に生き抜いてきただけなのに、いつもその運命に裏切られるイナ。イナは、入札の大勝負を自分から降りた。

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