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夫の役職定年がもうすぐ。家のローンもあるのに、収入が段階的に下がる50代をどう切り抜ける?井戸美枝さんがアドバイス

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横田頼子

ワンポイント!

60歳を超えて働く人は増えていますが、収入が大きく下がるのが一般的。それを補うために、雇用保険から「高年齢雇用継続給付」が受けとれます。

【雇用継続給付の種類】
・高年齢雇用継続基本給付金…60歳になる前から続けて会社で働いている人が受けとれる
・高年齢再就職給付金…一度退職して失業給付を受けてから再就職した人が受けとれる

【受けとれる条件】
① 60~64歳で、雇用保険に5年以上加入
② 60歳時点の賃金を100%として、75%未満に下がった
③ 賃金が月37万452円を超えていない(金額は毎年8月に変更される) など。

ほかにも、2つの給付金それぞれの条件もあります。

【給付金額】
60歳時点の賃金を100%として、何%下がったかで決まります。低下率が61%以下なら、その月の賃金の15%、61%超~75%未満なら、その月の賃金の低下率に応じた額に。

【給付期間】
高年齢継続雇用給付金は、60~64歳まで。
高年齢再就職給付金は、失業給付の基本手当の支給残日数が200日以上なら2年まで、100日以上200日未満なら1年までです。

ただし、高年齢雇用継続給付金が現状のまま継続されるのは、2025年3月31日まで。2025年4月以降は、企業が段階的に義務づけられてきた65歳までの継続雇用が完全に義務化されるため、給付率が縮小される予定です。

定年後のライフプランをたてるときは、制度の内容をチェックして、もらえる給付金を確かめておきましょう。詳細は、ハローワークのサイトで。

プロフィール
井戸美枝

ファイナンシャルプランナー(CFP認定者)、社会保険労務士、国民年金基金連合会理事。生活に身近な経済問題、年金・社会保障問題が専門。「難しいことでもわかりやすく」をモットーに、雑誌や新聞に連載を持つ。近著に『フリーランス大全』(エクスナレッジ)。『親の終活 夫婦の老活 インフレに負けない「安心家計術」』(朝日新書)、『一般論はもういいので、私の老後のお金「答え」をください!増補改訂版』(日経BP)など著書多数。
ホームページ:http://mie-ido.com
Twitter:@mieido

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