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【ガーデニング】初心者にもおすすめ 春の山野草10選と育て方【毎年咲く多年草】

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光武俊子

ひっそり咲く姿が愛される【ヒトリシズカ(一人静)】

開花期:4~5月
草丈:10~20㎝

原産地は日本をふくむ北東アジア。山地の林床や林の縁に自生します。緑濃い葉に包まれた白いブラシのように見える部分は雄しべの一部。花も葉もひと回り大きなフタリシズカもあります。肥料を施しすぎると、花穂の数がふえて風情がなくなるので気をつけましょう。

雪割草の名を代表する春待ち草【オオミスミソウ(大三角草)】

開花期:2~5月
草丈:10~20㎝

北陸地方以北の本州日本海側に自生。雑木林などの斜面などで、雪の下でも緑を保って咲き出すことから「雪割草」と呼ばれる植物の代表格です。白やピンク、紫や青色の花は艶やかで、八重咲きなどの園芸種も人気。夏は日陰になり水はけよい環境が大切です。

日当たり具合と水はけよい用土が大切

山野草はその名のとおり野山に自生する多年草です。これを関東地方南部より西の暖地で鉢栽培するにはコツが必要。とくに春に咲く山野草は夏に枯らしてしまいがちなので、夏越しがポイントになります。もともと育っている環境に近づける工夫をしましょう。

ひとつは鉢の置き場所。紹介した山野草の多くは、夏に日陰となる落葉樹の林床に生えています。夏は茎葉が枯れて地下で休眠している株は、強い光線で鉢土が熱くならない日陰に移動しましょう。日陰のないべランダなどでは遮光シートを用います。

遮光シート

また、鉢は風通しのよい棚に置いたり、二重鉢にして鉢土の温度が上がりすぎないようにします。メッシュ状の棚なら鉢底にも空気の流れができます。

メッシュ棚

二重鉢

山野草栽培のプロによれば、「難しいと思っている山野草栽培も、用土さえ変えれば大丈夫」とのこと。山野草栽培の専用培養土もありますが、里山に生えるヒトリシズカなどなら赤玉土小粒と腐葉土を半々ほどに混ぜ、軽石小粒を2割ほど加えたブレンドを用います。

もっと冷涼地や高山に生えるオオミスミソウやタンチョウソウなどには、硬質鹿沼土5割に対して赤玉土小粒と軽石小粒で5割にブレンド。鹿沼土は赤玉土よりつぶれにくいので、土の粒のすき間を水や空気が通りやすくて、植物の根は快適です。

鉢底穴が大きい素焼き鉢などを用いることでも、水はけよい環境にできます。水やりは鉢土の表面が乾いてから行い、水がサッと底穴から抜けるまでたっぷり与えます。用土が乾いたり湿ったりする乾湿のメリハリをつけましょう。

高温時に用土がずっと湿っていると、根腐れしやすくなるので気をつけます。夏は地上部が消えている山野草ですが、冬には芽が動き出してまた早春に花が咲きます。夏に茎葉が枯れても地下で休眠しているので水やりを忘れずに、来年も花を咲かせてください。

カタクリとエンゴサク

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