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親の介護が必要になったら、お金は?生活はどうなる?親が元気なうちから備えたいことを、井戸美枝さんがアドバイス

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横田頼子

親の入院時に備える

高齢になると、急なケガや病気で入院する可能性も高まってきます。親やきょうだいと話し合いながら、以下の準備をしておきましょう。

・健康保険証、お薬手帳、かかりつけ医の診察券、マイナンバーカードなどは、置き場所を決めてひとつにまとめ、すぐ持ち出せるように保管する。

・入院が決まったらすぐ「入院保証金」を支払う場合があるので、お金はどうするか、入院費の支払いについて親に確認。親に替わってお金を引き出すことも想定して、キャッシュカードの暗証番号も聞いておく。

・民間の医療保険に加入していないか、親に確認して、保険証券をチェック。

・きょうだいがいるなら、親が病気で倒れたとき、誰が「キーパーソン」になるのか、話し合っておく。具体的には、親の入院時の「緊急連絡先」「保証人」に誰がなるか、主治医から治療方針、経過、退院の目安などの説明は誰が受けるか、など。

・きょうだいでSNSでつながって、「連絡網」を作っておく。

急な介護に備える

高齢になると、ケガや病気からある日突然介護が始まることがよくあります。そうなったとき、知っておくと頼りになるのが以下の3つです。

<病院の入退院支援室>
入院して病気やケガが回復したものの、「ひとりで生活できるほど体力はない」「リハビリが必要」といったとき、相談に乗ってもらえるのが「入退院支援相談室」です。ほとんどの大病院に設置されていて、介護保険や施設利用についても相談でき、必要に応じて、リハビリ病院や介護保険のケアマネジャーなども紹介してもらえます。

<地域包括支援センター>
保健師や社会福祉士、主任ケアマネジャーが常駐し、高齢者のさまざまな悩みを無料で相談できます。「ひとり暮らしの親が心配」「親の介護保険を申請したい」など、介護に関する相談も可能。おおむね中学校区ごとに設置されているので、親が住んでいる地域のセンターに相談するといいでしょう。

<介護保険の申請方法>
介護が必要なときの申請は、市区町村の窓口か、地域包括支援センターへ。申請後は、市区町村の調査員や保健師などが家に来て、認定調査を行います。あわせて、かかりつけ医の「主治医意見書」を提出すると、2つに基づいて要介護度が決まります。
その後は、ケアマネジャーがたてたケアプランに沿って、介護が受けられるようになります。

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