私らしく生きる 50代からのマチュア世代に

人気記事ランキング 連載・特集

田幸和歌子の「今日も朝ドラ!」

朝ドラ【舞いあがれ!】舞ちゃんと貴司が手を取り合い、ハッとする描写に「小さな違和感」を感じた

公開日

更新日

田幸和歌子

しかし、セミナーで、取引先やお世話になる会社で見せる舞のドヤ顔や、他の人物のやりとりの合間に何度も差し挟まれる舞のアップ顔には、若干調子にのっているのではないかという不安を覚えた。なぜなら、無闇にヒロインの笑顔のアップが割り込んで来る演出は、芸人のネタ中やフィギュアスケートの演技中に、パフォーマンスに集中したい視聴者の意向無視で、MCの女子アナや女優の笑顔のアップや男性タレントのおしゃべりを割り込ませてくるバラエティ&スポーツ番組のように見えたから。

五島の人々のやりとりの「ファイナルアンサー?」や、木戸の中の人(哀川翔)の趣味に絡めた「カブトムシ」ネタも、小森が笠巻と舞に相談を持ち掛けられて「うめづ」に来たときの小森視線のカメラも、貴司が受賞の知らせを電話で受けたときの舞の目線の「無音演出」も、貴司と舞が手を取り合い、ハッとする描写も、今週に入ってRPGのような劇伴も、いろいろちょっとずつ違和感があって、引っかかってしまう。

それらはやけにハイテンションだったり、「作為」が見えたり、大仰だったり……と思ったら、今週はトーンが激変した航空学校編と同じ演出家が手掛けていたことを知り、妙に納得。SNSでも、これらのコネタや「作為」を感じる演出を「わかりやすい」「面白い」と評価する声があれば、一方で違和感を訴える声もあり、好き嫌いが分かれていた。

脚本家だけでなく、演出家の違いも感じ取る人がこれだけいる事実と、作品の好き嫌いを左右する部分を演出がそれなりに担っていることに、改めて驚かされる。

さらに次週は脚本家もメインライター・桑原亮子から交代。不穏な展開が予告されていたが、はたして? 

知ってる? PR

50代から「ペントハウス」にハマる理由とは?

50代から「ペントハウス」にハマる理由とは?

タワマンに住む富裕層の欲望が渦巻くサスペンス。韓国ドラマ「ペントハウス」が話題です!奇想天外な物語になぜハマる?トップブロガー 中道あんさんがひも解きます。

詳細はこちら

PICK UP 編集部ピックアップ