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【らんまん】竹雄(志尊淳)の渾身の告白に「呼んでみただけ」の綾(佐久間由依)の塩対応は、ある種のご褒美か

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田幸和歌子

朝ドラを見るのが1日の楽しみの始まりとなっている人、多いですよね。数々のドラマコラム執筆を手がけている、エンタメライター田幸和歌子さんに、NHK連続テレビ小説、通称朝ドラの楽しみ方を毎週、語っていただきます。より深く、朝ドラの世界へ!

【らんまん】竹雄(志尊淳)の渾身の告白に「呼んでみただけ」の綾(佐久間由依)の塩対応は、ある種のご褒美か

「らんまん」第57回より(C)NHK

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長田育恵作・神木隆之介主演のNHK連続テレビ小説『らんまん』の第12週「マルバマンネングサ」が放送された。

槙野万太郎(神木)の寿恵子(浜辺美波)へのプロポーズと結婚が描かれると思われた今週。並行して描かれたのは、「大好きなモノ」(植物、滝沢馬琴、日本文学、酒、槙野姉弟)を持つ様々なオタクの情熱と、万太郎と綾(佐久間由衣)を支えて来た二人の人物――祖母・タキ(松坂慶子)と竹雄(志尊淳)との関係性の変化や別れの気配だ。

十徳長屋では、ドレス姿の寿恵子(浜辺美波)が万太郎を訪ねてきたことで大騒ぎに。万太郎が白梅堂に来なかったのは、植物学雑誌創刊に打ち込んでいたからだと知った寿恵子だが、実際に草だらけの住処を見て、万太郎と生きることは「とてつもなく大変」と実感する。万太郎は、寿恵子が自分にとって必要だと素直に伝えるが、それを万太郎の都合だと丈之助(山脇辰哉)がツッコみ、寿恵子もそれに頷いた上で、万太郎とは「今日を生きるだけでひたすら大冒険」「性根を据えなきゃ」と自分自身の意思で選択し、覚悟を決める。

次はマツ(牧瀬里穂)への説得だが、二人は図鑑を「八犬伝方式」の“分冊”で出版、売りながら生計を立てる計画を伝え、なんとか承諾を得ると、そこから寿恵子による「夜通し」の布教活動“八犬伝全巻読破”が行われる。

その半年後。万太郎は佐川の峰屋への挨拶に向かうが、万太郎たちが到着すると、蔵の前で綾(佐久間由衣)が役人に厳しく詰め寄られていた。そこに万太郎たちが登場したときの頼もしさ。万太郎は「あの~」と低姿勢で、するりと懐に入る形で話しかけ、その傍らで竹雄(志尊淳)は、西南戦争で国が大きな借金を背負ったことや地租改正がうまくいってない実情を挙げ、政府が金をとれるところからとろうとしていると理路整然と指摘する。令和の今と近い状況にちょっと背筋が寒くなるが、ともあれ、異なる角度からアプローチできる「万竹」タッグの強さを改めて感じる瞬間だ。

しかし、そこから万太郎は酒屋の厳しい現状と、タキ(松坂慶子)の病気を初めて知る。動揺した万太郎がタキの部屋を訪ねると、タキは平静を装い、寿恵子に百人一首の勝負を挑む。勝負事でありながら、タキの体調を気遣う寿恵子と、花を絶やさなかったタキが生けていないことで病状を察する万太郎は、根本的な部分でやはり似た者同士だ。そんな寿恵子にタキは「おまさんでほんまに嬉しい」と言い、万太郎のことを託す。

そして、甑倒しの宴会が盛り上がる中、一人抜けた綾は、峰屋の行く末を考えていた。そんな綾に竹雄は、自分がもう万太郎の従者ではない、綾を一人にはしないと伝え、「あなたは草花が好きすぎる槙野万太郎の姉様で、ただの酒が好きすぎる槙野綾さんじゃ」「わしはただの槙野姉弟が好きすぎる井上竹雄じゃ。あなたのことが好きなただの男じゃ」と再び渾身の告白。

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