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【らんまん】「時が来ましたか」と嬉しさをダダ漏れさせた文太(池内万作)の笑顔がとびきりキュートだった

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田幸和歌子

朝ドラを見るのが1日の楽しみの始まりとなっている人、多いですよね。数々のドラマコラム執筆を手がけている、エンタメライター田幸和歌子さんに、NHK連続テレビ小説、通称朝ドラの楽しみ方を毎週、語っていただきます。より深く、朝ドラの世界へ!

【らんまん】「時が来ましたか」と嬉しさをダダ漏れさせた文太(池内万作)の笑顔がとびきりキュートだった

「らんまん」第54回より(C)NHK

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【第10週のらんまん】万太郎(神木隆之介)と竹雄(志尊淳)が呼び捨てで名前を呼び合う光景は微笑ましいが、同時に寂しさも

長田育恵作・神木隆之介主演のNHK連続テレビ小説『らんまん』の第11週「ユウガオ」が放送された。

今週は万太郎(神木)の植物学雑誌創刊と、元薩摩藩士の実業家・高藤(伊礼彼方)に見初められ、迎えられようとする寿恵子(浜辺美波)との恋の行方が同時進行で描かれた。仕事も恋も一つのクライマックスを迎える大事な週だ。

万太郎は「植物学者」として寿恵子を迎えに行くため、昼は大学で研究、夕方からは大畑(奥田瑛二)の印刷所で働き、植物学雑誌創刊の準備を全速力で進める。一方、高藤は子どもができない妻・弥江(梅舟惟永)と離縁し、寿恵子(浜辺美波)を良家に養子入りさせることで出自をリセットしてから、高藤家に迎え入れようとする。

妻と正面から向き合うことなく、「つまらん女」「女でなか」と一方的に断じ、寿恵子のことも「文明開花の時代の女性」と言いつつ、美貌に惹かれるのみで内面を知ろうとしない高藤がフラれるのは自明だ。

そんな中、ようやく石版印刷が自分で納得できる出来となり、万太郎は大畑とイチ(鶴田真由)に植物学雑誌の印刷を注文する。一方、田邊教授(要潤)は植物学雑誌を出すことは許可したが、出来が悪ければ全て燃やすつもりでいることを知った助教授・徳永(田中哲司)は、学生たちに論文を直ぐに書くよう促し、万太郎たちを支援する。いよいよ植物学雑誌が完成、田邊もその出来栄えを認めるが、手柄を横取りする発言に徳永や学生らに不信感が芽生え始めたかに見えた。

ともあれ、雑誌創刊を祝った万太郎と竹雄(志尊淳)は大畑夫妻に万太郎の「釣書」を渡し、一世一代の依頼をする。すぐにでも釣書を白梅堂に持参したい大畑だが、仏滅で演技が悪いとイチに止められ、翌日の大安に白梅堂へ向かう。

しかし、この日は舞踏練習会の発足日で、寿恵子は堂々とダンスを披露する。美しいのは、万太郎に迎えに来られたわけでも連れ去られたわけでもなく、ダンス講師・クララ(アナンダ・ジェイコブズ)の教えである「心のままに」、高藤の申し出をきっぱり断り、自らの足で走って走って万太郎の元へ向かったこと。

そして、主軸の万太郎、寿恵子、高藤の物語が王道を踏んで魅力的に描かれているからこそ、周りの人々の物語も光る。

例えば、当初は万太郎に対して最も当たりが強かった徳永が、「夕顔が好きだ。源氏物語に出てくるから」と言い、本当は日本文学が好きな、植物学教室での「異端」であったこと。そんな徳永は、学生でもなく、何者でもない万太郎がただ純粋に植物を愛し、研究に打ち込む姿を応援するようになる。

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