私らしく生きる 50代からのマチュア世代に

人気記事ランキング 連載・特集

年金月5万円で生活する紫苑さんの、住まいとお金のストーリー。「節約は創造的な行為です」

公開日

更新日

マチュアリスト編集部

「ひとり暮らしの自炊は面倒というのもわかりますが、私はひとりだからこそ、健康的な食事をして元気でいなくちゃと思ったんです。そして実際にやってみてわかったのは、体にいいものは安価であるということ」

たとえば、安価なイワシや鶏むね肉は、味つけのアレンジも効く上に、年を重ねると不足しがちなたんぱく質もとれ、栄養面でもばっちり。安価な旬の野菜を使ったうす味の料理は体にやさしく、胃もたれもしません。

食事のメインはイワシと鶏むね肉を定番に。塩麹につけておけばうまみが増す。

「以前は調子が悪くなると年のせい、体質のせいなんて思っていたんですが、生活習慣のせいだったんですよね。体が元気になると、不思議とやる気も湧いてきて日々が楽しい。今はプチプラDIY にはまっています」

100円ショップのリメイクシートをキッチンの棚に貼ったり、古着をほどいてカーテンやエプロンにリメイクしたり。お金をかけずとも、自分の創意工夫で暮らしはぐんと豊かになるし、むしろ、ちゃちなものに囲まれていたほうが気が楽だと紫苑さんは言います。

「だって、私が死んだあとに、自分の趣味じゃない高価なものが残っていたら、子どもたちが処分に困るでしょ」

こんなふうに、一見マイナスに思えることを違う視点で考えられるようになったのも、節約生活の恩恵。

「お金がないのは自己責任だなんて言われたりもしますが、楽しく生きているんだから卑下することはないよねって。お金がなくなったから不幸が始まるんじゃなくて、自分はダメだと卑下することがいちばんよくない。むしろこの転機がなければ、ずっとお金の不安にさいなまれていたように思います。節約はみじめではなく、自分で自分を満たせる、創造的な行為です」

【後編につづく】

※この記事は『大人のひとり暮らし 住まいとお金』主婦の友社編(主婦の友社)の内容をWeb掲載のため再編集しています。

★あわせて読みたい★

女4人で戸建てをルームシェア よかったこと・共同生活のコツとは? 【大人のひとり暮らし】転居レベルで本気の片づけ。ものを処分したら人生が好転!インフルエンサー しょ〜こさん 【大人のひとり暮らし】賃貸アパートを植物と家具で好みの空間にして楽しむ、インスタグラマー ようさん

大人のひとり暮らし 住まいとお金

主婦の友社編
主婦の友社刊

住まいは暮らしの土台です。戸建てと集合住宅、どちらがいい? 賃貸、それとも持ち家?
そして気になるのはお金の問題。家賃にせよ住宅ローンにせよ、一体いくら、いつまで払うことができるのか。今だけではなく、10年後、20年後のことも考えなければいけません。
ひとつひとつの「住まいとお金」の選択が、その先の新しい暮らしをつくっていきます。
本書は、人生後半、今とこれからの自分にぴったりくる住まいを見つけた人たちの実例集です。

※「詳細はこちら」よりAmazonサイトに移動します(PR)

詳細はこちら
この記事の執筆者

PICK UP 編集部ピックアップ