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南杏子さん、55歳で作家デビューし、医師との二足のわらじ「自分にしか書けないリアルな小説を書き続けたい」【後編】

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ゆうゆう編集部

自分の言葉を信じて書き続けたい

大切にしている言葉は「自分の言葉を信じる」。

「うれしい、辛い、おかしい……自分の感覚を信じ、人にどう思われるかを気にしすぎず、うそのない言葉で書いていきたいと思います」

自分を戒める言葉は「自分に投資をしなさい」。

「数年前まで私、顔はすっぴん、髪はひとつにしばって、毎日同じような黒いパンツをはいて、なりふりかまわず、働いていたんです。そんな私を見るに見かねたのでしょう。ある先輩から、自分に投資をしなさいとアドバイスされまして……」

以来、まめに美容室に行き、丁寧にメイクし、今を感じさせるファッションにも気を配るようになった。

「中身があれば外見はどうでもいいなんて思っていましたが、そうじゃないんですね。どう装うかで自分の気持ちも変わる。他人に与える印象も違う。本当に大事なことだと気づかされました」

今、作家と医師の二足のわらじを支えてくれているのは、2020年に新聞社を定年退職した夫だ。

「医師になりたいと言ったときも、彼はやってみなよと面白がってくれました。今、家事は彼にお任せしています。夫には自由にさせてもらったことへの感謝しかありません。いいチームだと思います。これからも作家であり、医師であり続けたい。私にしか書けないリアルな小説を書いていきたいと思っています」

原稿はスマホでも書く。「通勤時間はたいてい原稿を書いています」。細切れの時間も無駄にせず集中する。

「医学生時代から、電車の中は私の書斎でした」

※この記事は「ゆうゆう」2022年1月号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のために再編集しています。

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