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60歳からの仕事はどう探す? 準備したいこととは? 井戸美枝先生がアドバイス

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横田頼子

シニアの就業を応援する自治体も

ほかにも、国や自治体の就労支援もあり、たとえば、東京都では、シニア就業応援プロジェクトとして、シニアやシニア予備群を対象とした東京セカンドキャリア塾、65歳以上の人を都内の企業に派遣するトライアル短期間のトライアル65事業などを行っています。興味がある人は、問い合わせてみるといいでしょう。

無理なく、自分のペースで働きたいなら、選択肢はいろいろ!

「年金だけでは不安だから」「社会とのつながりがほしい」「人に喜ばれる仕事がしたい」といった理由で、短時間でいいので働きたい人も多いでしょう。

実際、60歳以降の働き方では、これまでの人生経験を生かしつつ、無理なく自分のペースで働く人が増加。週1~19時間の短時間労働の割合が、60歳代前半で15.4%、後半で26%、70歳代前半では32.9%と、年齢とともに増えています。

しかも、労働時間が減って働くストレスが減る一方で、定年後は圧倒的に仕事に満足している人が増えています。実際、60歳では40.3%、70歳では59.6%の人が仕事に満足していると回答しています。(※2)

以下のような方法で、自分にあった仕事を探しましょう。

求人サイト

さまざまな職種から幅広く探すなら、求人サイトをチェックしてみましょう。
ミドルシニアを対象にした「マイナビミドルシニア」のほか、「しゅふJOBパート」「はた楽求人ナビ」「グラン・ジョブ」などでも、60代以上の求人が豊富です。

自分が働きたい時間帯、働き方(座ってできる仕事、接客、在宅など)の希望、持っている資格やスキルなどを整理しておくと、条件から絞り込みやすくなります。

「専業主婦で特別なスキルがない」と心配する人もいますが、調理や清掃など主婦ならではの得意な分野を生かす仕事は実はたくさん! また、ボランティアやPTA活動などの経験、子どもを育ててきた実績なども自己PRで生きることもあります。キャリアに自信がない人は、「未経験者歓迎」で探すといいでしょう。

シルバー人材センター

シルバ-人材センターは、高齢者が働くことを通じて生きがいを得るとともに、地域社会に貢献するための組織。原則として、市区町村単位に設置されています。

60歳以上なら誰でも会員登録でき、センターが地域の家庭や企業、公共団体などから受けた仕事の適任者を会員から選んで業務を依頼。会員は業務をこなしたあとに、センターから報酬を受けとれます。

仕事内容は、家庭教師や翻訳、大工仕事、衣類のリフォームなど特定の技術が必要なものから、一般事務、パソコン事務などの事務分野、スポーツ施設やマンションなどの管理分野、集金や電気・ガスの検針などの折衝外交分野、清掃や草取り、梱包などの作業分野、掃除や洗濯などの家事サービス、話し相手や介助などの福祉サービス、子守りなどの育児サービスまで、幅広い分野に渡ります。

各センターで募集内容が異なるので、住んでいる地域のセンターに問い合せてみましょう。ボランティアやサークル活動もあり、宿泊施設の割引などの特典も。技能取得のための講習を行っているセンターもあります。

ファミリーサポートセンター

子どもが好きで、育児をお手伝いしたいという人にぴったりなのが、ファミリーサポートセンターです。

子育てを助けてほしい人(依頼会員)と助けたい人(提供会員)を地域でマッチングして、相互援助するもので、市区町村、または市区町村から委託を受けた団体や法人が運営しています。

仕事の内容は、子どもの保育施設などへの送迎、冠婚葬祭時や短時間就労時などの一時預かりなど。報酬は、1時間800円~など。仕事内容も報酬も自治体で異なるので、詳細は役所に問い合せを。

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