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友達との関係、あなたは大丈夫? 杉山美奈子さんに聞く【心地よい友達づき合いのヒント】

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ゆうゆう編集部

大人になってからの友達づき合いは、学生時代や子どもの頃と同じ感覚でいるとうまくいかないものです。大人同士だからこその距離感、信頼関係を築いていくために大事なことをコミュニケーション・インストラクターの杉山美奈子さんにお聞きしました。

自分は相手にとって心地よい友達ですか?

友達は人生を豊かにしてくれる大切な存在であると同時に、ひとたび関係がこじれれば大きなストレスにもなってしまう難しい存在。

友達と心地よい関係を築くには、どうしたらいいのでしょう。
コミュニケーション・インストラクターの杉山美奈子さんに聞きました。

「学生時代の友達や習い事の友達、ご近所友達など、大人になるとさまざまな友達関係があると思います。困ったときに親身になって支えてくれる人もいれば、楽しい情報を教えてくれる人、お互いあえて踏み込まず適度な距離感が心地よい、そんな友達もいるかもしれません。

つき合いの深さにかかわらず、大事なのは、ストレスなくつき合えて、また会いたいと思うかどうかではないでしょうか。そうした関係を築くためには、知っておいたほうがいい気遣があります」

まず最も基本的なこととして杉山さんは、「心地よい友達ができるかどうかは、自分が相手にとって心地よい友達になれるかということと切り離せません」と言います。

「理想の友達像を考えると、私の場合は、何か困ったときにアドバイスをくれるよりも、まず『大変だね』と寄り添ってくれる人ということになるでしょうか。他にも、話していて楽しいとか、自分にない考え方をもっているとか。

自分も相手にとってそうした存在でありたいと思いますが、もちろん完璧ではありません。そんなときは逆の発想で、苦手なタイプを思い浮かべるのもいいですね。自分の話ばかりする人、相手の話を否定する人……。質問ばかりされるのも、何だか探られているようでしんどいかな、と考えていくと、自分もちょっと注意しようと思えてきます」

 気をつけたいのは、「自分がこうしたから相手にも同じように返してほしい」と思ってしまうこと。

「自分は相手に90%寄り添おうと思ったとしても、相手に求めるときは40%くらいで満足するといった、感情のコントロールも大事です」

自分の事情を伝えられてこそ友達

大人になってからの友達づき合いが難しい理由のひとつは、相手と自分の置かれている環境が違うこと。

「同居の家族がいるのか、介護をしているのか、会社でどんな役職に就いているのか……。介護の度合いも人によって大きく違いますし、同じ境遇の人を見つけるのはかなり難しいでしょう。そんな中での友達づき合いでは、いかにお互いの事情を思いやれるかがポイントになってきます」

「介護で忙しくなり、友達と疎遠になってしまった」という声もよく聞きます。

「そうしたとき、自然消滅というのは寂しいですよね。たとえば介護が忙しくてLINEの返事も遅れがちだけど、何かあったらどんどん送ってね』『旅行は難しいけど、近所でお茶くらいはできるから声をかけさせてね』というように、自分の状況を伝え、こんなつき合い方をしたいと働きかけてよいのでは。

よくあるのが、誘う側は『忙しそうなところ悪いから』、誘われる側も『どうせ断ることになっちゃうし』とお互いに遠慮してしまうこと。

介護に限らず、たとえば職場での悩みをもつ友達に、『私は働いていないからわかってあげられない』というのではなく、『自分は経験がないけれど聞くことはできるし、一緒に考えることはできるかも』というスタンスでいることはできますよね。

過度に遠慮せず、自分と相手の状況を客観的に見て歩み寄ることこそ、大人のコミュニケーション能力といえるのではないでしょうか」

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