私らしく生きる 50代からのマチュア世代に

人気記事ランキング 連載・特集

【親の介護】ひとりで抱え込まないためのお悩みQ&A「同じことの繰り返しで疲れる」とき、どうしたらいい? 

公開日

更新日

ゆうゆう編集部

「親と仲よくせねば」という義務感は自分をつらくします。親との関係がぎくしゃくしたり、会話に疲れたり……。介護そのものより、介護中の親との関係に悩んでいる人も。「介護には適度な距離感と、手を抜いてもいいところは抜く『いい加減』が大事です」と教えてくださるのは、介護ジャーナリスト 小山朝子さんです。

Q1 親と性格が合わない

Q 昔から性格が合わない母と私。「子育てを手伝ってもらった恩があるので介護でお返しを」と、車で10分ほどの距離に住む母のところへ顔を出していますが……。毎回気が重く、「私はなんて冷たい娘」と自分を責めることも。こんな気持ちで介護を続けていけるでしょうか。
●相談者:ともるんさん 埼玉県・64歳(パート) 
87歳の母(要介護2)と別居

適度に距離を保つのは、お互いにとって必要なことです

介護は人生の延長線上にあることです。昔から性格が合わなかったのに、介護が始まったからといって仲よくしようとしても難しいですよ。そう思って、「仲よくせねば」と無理はしないことです。

10分ほどの距離はあったほうがいいと思います。そうでなくても母と娘は遠慮がなくなりやすい。しかも性格が合わない母娘が隣に住んだり同居したりしたらケンカになり、ぶつかり合う可能性も大。お母さまも娘に当たってしまう場合があるでしょう。それでは、ますます母娘関係がぎくしゃくしてしまいます。

ともるんさんは「冷たい娘」と自分のことを冷静に見ていますよね。これからも自分を顧みながら、適度な距離感でお母さまに接していきましょう。そのことに罪悪感を覚える必要はありません。「優しい嫁さん寝たきりつくる」という言葉がありますが、身の回りのことを自分ですることは介護の予防につながります。「あれもこれも自分がしなければ」ではなく、お母さまにできることはしてもらい、できないことを手伝う。「過保護にならないことも親孝行のひとつ」と考えてみてはいかがでしょう。

Q2 同じことの繰り返しで疲れる

Q 介護施設に認知症の父と一緒に母も入居しています。母が頻繁に電話をかけてきて30分~1時間ほど愚痴をこぼします。それも同じ話の繰り返しだったり、考えてもどうしようもないことだったり。ていねいに聞いてあげたいと思うのですが、疲れてしまいます。
●相談者:ミモザさん 兵庫県・60歳(専業主婦) 
93歳の父(要支援3)と母(認定なし)は介護施設に入居

自分の暮らしを守るために少しずつ負担を減らす工夫を

頻繁に電話がくるのは大変だと思います。電話の時間を短くする状況をつくりませんか。長引く電話の最中に「宅配便がきた。電話を切りますね」と言ってもいい。忙しいときは留守電にして電話に出ない日があってもいいのでは。薄情だと思われるかもしれませんが、自分の暮らしを守るためには割り切りも必要だと思います。 

また、「離れているから電話くらいは」と思う気持ちはわかりますが、「できるだけていねいに」と毎回無理をすればミモザさんがどんどん疲れてしまいます。お母さまの愚痴を解決しようとはせずに、右から左へ受け流す、要領のよさを身につけることは、ストレスをためない知恵です。「そうなんだ」と相槌を打つだけでいいと思います。

知ってる? PR

50代から「ペントハウス」にハマる理由とは?

50代から「ペントハウス」にハマる理由とは?

タワマンに住む富裕層の欲望が渦巻くサスペンス。韓国ドラマ「ペントハウス」が話題です!奇想天外な物語になぜハマる?トップブロガー 中道あんさんがひも解きます。

詳細はこちら
この記事の執筆者

PICK UP 編集部ピックアップ