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同級生の活躍がうらやましくなるとき、自己肯定感を上げるには? 坂東眞理子さんのすっきり人生相談

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ゆうゆう編集部

仕事、健康、人間関係、親の介護、老後のお金……50代からの人生には不安や迷いがいっぱい。そんな私たちに「ウィメン・ビー・アンビシャス。自分で自分の人生に責任と覚悟をもって生きていこう」とエールを送ってくれる坂東眞理子さんが、皆さんのお悩みを解決します。

©️廣江雅美

プロフィール
坂東眞理子
ばんどう・まりこ●1946年富山県生まれ。東京大学卒業後、総理府(現内閣府)入省。埼玉県副知事、オーストラリア・ブリスベン総領事、内閣府初代男女共同参画局長などを務め、退官。現在、昭和女子大学総長。『女性の品格』『70歳のたしなみ』『幸せな人生のつくり方』など著書多数。

相談
稼ぎで人を判断することなく自己肯定感を上げるには

夫より稼ぎが少ないのは、私だけのせいではない(ワンオペ子育てで忙しく、正社員を続けるのが難しかったし、130万円の扶養の壁もある)と思うのですが、どうしても給料額=その人の価値、だと思ってしまいます。夫は「俺が稼いだ金」が口グセで、大きなお金を使うときは、自分の好きなようにしないと気がすまないタイプ。社会で活躍している同性の同級生や出世した元同期をうらやましく感じ、自己肯定感が下がる日々です。この考えグセは、どう変えていけばいいですか?
(57歳・パート勤務)

今こそ、「世の中にはお金にならなくても大切な仕事がある」と考え方を変えるとき

これまでの自分の働きに誇りをもって

これは本当に深刻なお悩みですね。まず、稼ぎで人を判断するのは間違っています。人間が社会生活を送るうえでは、お金になる働き=有償労働と、お金にはならないが大切な働き=無償労働の両方が欠かせないからです。

ところが20世紀の日本では、お金になる仕事は男性、尊厳も価値もあるのにお金にならない育児・教育・介護などは女性と、役割分担がなされてきました。すると、有償労働をしている男性は「稼いでいる俺は偉い」「俺は妻子を養っている」と考えてしまうわけです。これはもちろん誤った見解ですが、そのように考えている夫が多いというのが現実でもあります。

子どもを産み育てたり、家族の世話をしたり、社会活動をしたりすることは、本来ならば一番レベルの高い活動です。だから卑屈にならず、自分はお金にはかえられない仕事をしてきたのだということに誇りをもってください。

今さら夫の価値観を変えるのは無理でしょうから、夫と争う必要はありません。夫に「俺が稼いだ金」と言われても、「私は人間にとって、人生にとって価値のある活動をしている。あなたはそれを支えるためにお金を稼いでいるだけなのよ」と、気持ちを切り替えましょう。それが、私からの1つ目のアドバイスです。

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