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韓国リメイク版「愛していると言ってくれ」。チョン・ウソンの表情がいい! 1〜4話レビュー【韓国ドラマ】

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marumi

1995年に放送された「愛していると言ってくれ」(脚本:北川悦吏子)。豊川悦司と常磐貴子の珠玉のラブストーリーに夢中になったマチュア世代のみなさんは多いことでしょう。この大ヒット作品の韓国リメイク版の放送がディズニープラス独占配信で始まりました。チョン・ウソンとシン・ヒョンビンが演じる大人の恋の描写が楽しみですね。全16話の作品の1〜4話のレビューをお届けします。
※ネタバレにご注意ください

「音のない世界に愛がやってきた」——1995年にTBSで放送され、最高視聴率28.1%を記録した名作ラブストーリー「愛していると言ってくれ」の韓国リメイク版キャッチコピーだ。

オリジナルは、北川悦吏子が脚本を執筆。幼いころに聴力を失った気鋭の青年画家・榊晃次(豊川悦司)とアルバイトをしながら女優になる夢を追いかける水野紘子(常盤貴子)が主人公。愛する気持ちを伝えたくて、言葉の壁を乗り越えようと必死にもがく若者の姿をストレートに描いた。

トヨエツの孤独と色気をまとった佇まいに手話をする手の美しさ、生成りシャツとサンダル履きのファッション。当時23歳の新進女優だった常盤貴子の弾けるような若さと瞳の輝き、ときに周りを振り回すほどの一途な思い。そこに流れるのが、DREAMS COME TRUEの主題歌「LOVE LOVE LOVE」。ヒットの種が重なって、伝説的なドラマが生まれる奇跡が起きた。放送日明け、勤務先の社員食堂の話題は「愛していると言ってくれ」で持ち切りだったのも懐かしい。

リメイク版は、オリジナルを観て気に入ったという主演のチョン・ウソンが13年前に版権を自ら購入。紆余曲折を経てドラマ化にこぎつけたという。だからか、主人公の年齢設定も10数歳上がり、大人のラブストーリーとして描かれる。

チョン・ウソンの優しく、穏やかなたたずまい。しかも年齢を感じさせない清潔感。シン・ヒョンビンの純粋だけれど、思慮深く、落ち着きのある立ち居振る舞いも好もしい。リメイクに13年の時間が必要でよかった、と思う。

ドラマは済州島の海辺から始まる。8年間勤めた客室乗務員の仕事を辞め、役者を志す33歳のチョン・モウン(シン・ヒョンビン)は、念願の撮影現場をわずか1日で解雇され、持て余した時間で済州島散策をしていた。がんばるだけでは志に届かないことを痛いほど感じながら……。

そんなとき、旅行中のチャ・ジヌ(チョン・ウソン)に出会う。ジヌは幼いころ、突然聴力を失い、音のない世界で孤独に生きてきた44歳の画家。昨日は風に飛ばされ、足元に落ちたモウンのスカーフを拾い、今日は済州島の風景を撮影していたカメラで、ロケ現場にひとり取り残されたモウンの姿にシャッターを切っていたのだ。

そして、立ち寄った海辺のカフェでの火事が、ふたりにお互いの存在を強く意識させる。厨房で起きた火災に逃げ惑う客の声や気配が、スケッチに熱中するジヌには届かないのだ。ジヌの耳が聞こえないことに気づき始めていたモウンは助けに戻り、救出されたふたりは病院に搬送される。

静かな病室に、ジヌがスケッチブックに走らせる鉛筆の音だけが聞こえる。「大丈夫ですか? 助けてくれてありがとう」——初めての筆談。ふと、音のない世界に引き込まれる瞬間だ。翌朝、済州島の宿を発つモウンの手元に、ジヌがモウンを描いたスケッチブックが届く。そこには「俳優さんへ」という励ましのひと言が添えられていた。

3週間後、ソウルの街角でふたりは運命の再会をする。モウンは済州島から戻って懸命に覚えた手話で、交差点の向こう側にいるジヌに「また会えてうれしいです」と“挨拶”をした。

耳が聞こえないことが理由で他人から誤解されたり、危険な目や理不尽な仕打ちにあったり……。他人とコミュニケーションをとることを諦めて生きてきたジヌの心の扉を、モウンが“挨拶”をしながら笑顔でノックした。

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