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【スイートバイオレット】の栽培方法と活用アイデア2選|桐原春子さんの育てて楽しむハーブ生活

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ゆうゆう編集部

「ハーブは暮らしに役立ててこそ、楽しい!」と話すのは、長年にわたってハーブを育て、その利用法を研究してきた桐原春子さん。本連載では、毎回1種類のハーブを取り上げ、栽培方法や活用方法、歴史などを教えていただきます。第19回は【スイートバイオレット】です。

本連載の他、桐原春子さんの記事は桐原春子さんの育てて楽しむハーブ生活をご覧ください。

古くから人々を魅了してきた【スイートバイオレット】

「スイートバイオレット」とは、声に出して言いたくなるきれいな響き。姿も可憐で、古くから人々を惹きつけてきました。素敵な色と香りが気持ちを明るくしてくれそうです。

別名/ニオイスミレ(和名) 
科名/スミレ科
性質/多年草 
草丈/15~20㎝

数々のエピソードをもつ可憐なハーブ

スイートバイオレットはヨーロッパ、西アジア、北アフリカが原産。紫の花と芳香が古くから人々に愛され、香水の材料や薬用として使われてきました。桐原春子さんによると、紀元前400年代には商業用として栽培され、アテネの市場で売られていたそう。

「この時代にすでに冠婚葬祭の花輪の材料として人気でした。フランスではナポレオンにまつわる逸話もあり、彼が流刑地に送られる際、『スミレの花の咲く頃に必ず帰る』と公言したため、この花は彼の支持者のシンボルで合言葉でもあったようです」

南仏は今も産地で、合成香料が使われるようになった現代では、花よりも葉がグリーンノートの香りに利用されているといいます。桐原さんにとってもスイートバイオレットは特別な花で、「信州の実家の庭によく茂っていて、香りをかぐと幼い頃の幸せな記憶がよみがえります」。

花は食用に。クラフトにも活躍

花はエディブルフラワー(食用花)としてサラダに散らしたり、デザートやリキュールの香味づけに利用したりする。ティーは風邪や気管支炎、頭痛のときによいとされています。

「スイートバイオレットは、味がほとんどしません。新鮮な花にといた卵白を塗り、グラニュー糖をまぶしたものをお菓子に飾っても可愛いですよ。ブーケやポプリなどのクラフトにもよく利用します」

スイートバイオレットは少し湿り気のある半日陰の場所を好み、ほふく茎を伸ばしてよく増えます。

「育てやすく、鉢植えもおすすめです。ほふく茎が伸びる場所を確保するため、少し大きめの鉢に植えるのがポイントです」

香りがよく、愛らしいスミレ

ハート形の葉の間から、うつむき加減に紫色の花をつけるスイートバイオレット。苗を4株ほどバスケットに入れたら、いっそう可憐な表情に。

学名はViola odorata L.で、Violaはスミレのラテン語古名、odorataは「芳香のある」の意。2㎝と花径は小ぶりですが、甘い香りが漂います。花色は白やピンクもあります。

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