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「特別な贅沢素材」ではなく「毎日の素材」に! 大人にちょうどいい「シルクとリネン」の逸品物語

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依田邦代

「シルクとリネン」は暮らしを快適にする天然素材。でも、日常使いするのはちょっと贅沢?いいえ、そんなことはありません。編集部が見つけたリーズナブルな逸品で、あなたの暮らしはもっと上質に、もっと心地よくアップグレードします。
日本のモノづくりを大切にする、作り手の思いをお届けします。

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最高の肌ざわり!シルクとリネンで心が満たされる。編集部おすすめ 至福のアイテム8選

至福のリラックスタイムが実現する「大醐」のシルク

「絹屋」は、肌に優しいシルク製品のブランド。日本の多くの工場が廃業していく現状に危機感を覚え、「工場(職人さん)の手仕事の技術と知恵を守りたい」と奮闘する名古屋のメーカー「大醐」のブランドです。
「日本のモノづくりを未来に」をモットーに掲げる大醐では、「自分が使って心地よく、人とその心地よさを分かち合いたくなるようなほっと心温まり安心できる製品づくり」を目指しています。
「現在、愛知県犬山市に耕作放棄地を2300坪(テニスコート約30面分)借り、荒れ地を開墾しながら桑畑を作っているところ」だとか。
「畑作りからの養蚕には時間がかかりますが、現在の日本では桑畑を作っている農家さんは約200軒。明治の開国当時、輸出の80%を占めていたシルク産業が空前の灯となっています。日本を支えてきた養蚕を復活させ、伝統を伝えていきたいんです」と代表の後藤裕一さんは熱く語ります。
大醐では、あえて「かっこ悪いものをかっこよくする」というコンセプトで靴下や腹巻、ステテコなどのデザインを手がけ、概念を変えてきました。
新しい商品を企画するときは「糸の選定から職人さんに相談し、何度も試作サンプルを作成してもらいながら、最後は職人さんの経験から生まれる勘を頼りに作り上げます」。現場に足しげく通い、職人さんと同じ空気を吸い、より良いものを作るために日々、努力する姿が目に浮かびます。
多くの人に本当に心地いいものを届けたい、そして日本のモノづくりを復興させ発展させたいという思いで、商品開発を進める大醐。「絹屋」の製品からは、その情熱と優しさが伝わってきます。

「睡眠中ずっと快適でいられるように、目に当たる面とバンド部分はふんわり、すべすべのシルク100%に。目元をしっとり保湿し、じんわり温めるので、心地よい眠りに誘われます」。一日の疲れをやさしく癒してくれるアイマスク。

起毛感のある太いシルクの糸を、小さな工場の古い織り機でざっくりと編んだ、締めつけ感のない靴下。「肌が弱い人向けのシルク靴下を」と開発しましたが、お風呂上りの足の冷えに悩む人たちにも好評で、名前を「湯上り靴下」に変更したというロングセラー。

表面はツルッとしたシルクサテン。寝返りによる摩擦が軽減され、髪のダメージを防いでツヤが出ると評判の枕カバーです。裏はずれにくい綿。筒状なので装着も簡単。「お客様の意見を聞きながら商品を開発している」という親切設計。

お肌が喜ぶここちよさ「中忠商店」のシルク

中忠商店の起源は明治30年(1897年)創業の「蚕糸問屋 中村忠三郎商店」。京都・西陣の町家で絹糸の製造販売とそれらの糸を使用した商品をつくり続けてきた老舗です。
「華美な装飾や誇張のない、素朴で誠実なものづくり」をモットーに、多くのシルクファンの信頼を得ています。
「弊社の製品は、もともと冷え取り健康法(靴下を重ね履きして体を温めることで健康を維持する)の商品が発祥で、体を温めることで不調を予防し、毎日を無理なく快適に過ごしていただきたい、との考えを基本としています」
内臓を冷えから守る、ふわふわシルクの腹巻はロングセラーに。また、「腹巻きを愛用されているお客様から、同じ生地のレッグウォーマーがほしい、という声をいただいたのがきっかけ」で誕生したというレッグウォーマーも人気です。
シルクの浴用ボディタオルは、化学繊維の浴用タオルが主流だった1990年代に開発。肌に優しい天然繊維シルクを使って使い勝手のよいタオルを作れないか、しかも京都ならではの技法を使って、と何度も試行錯誤した末の自信作です。
ふくらみのある太めのシルク糸(つむぎシルク)を京丹後の伝統織り技法「からみ織り(捩り織り)」で織ることで、コスト的にもリーズナブルで、毎日気兼ねなく使える製品ができあがりました。
「劇的変化はないけれど、使っているうちにいつのまにか調子がよくなっていることに気づく、そんなお声をいただくことが多いです」

シルク二重編み構造で、じんわりと心地よいあたたかさをキープ。夏の冷房対策として手放せない人や、伸びが良く、締めつけ感がないので就寝中に使う人も。膝から足首までしっかり包む少し長めの45cmで、一年を通して優しく寄り添ってくれるレッグウォーマーです。

赤ちゃんも使える腹巻を、という要望から開発された、薄くて柔らかく、通気性、保温性に優れた腹巻。「着けているときは感じなくても、脱ぐと『温かかった』んだとわかる自然なぬくもりです」。夏も冷えやすい人に手放せない一枚。アウターに響かないので冷房対策にも活躍します。

シルク100%のメッシュのボディタオル。ナイロンタオルを使い慣れている人には、初め刺激が足りないかもしれませんが、気づくと肌の調子がよくなっている、という逸品。多くのリピーターに支持される35年間ロングセラーです。

「おまめ」のリネンで水仕事をさらっと清潔に

高品質でリーズナブルなリネン製品が人気の「おまめ」。
「日本製のクオリティの高いモノを探している人に応えるため、時間をかけて探した上質なリネン生地を、厳選した日本の工場に直接出して丁寧に縫製してもらっています」と高峰社長。デザインも自社で行っているので、良心的な価格で提供できるのだとか。
適度な肉厚感とハリ、さらっとした感触にこだわった生地は、実際に触るとその上質さがより伝わります。
「中には洗うことで劣化してしまうリネンもありますが、うちのリネンは洗えば洗うほど丈夫になり、吸水性が高まります。タフな素材なのでどんどん洗濯機で洗ってください。洗うことでいいしわができ、洗うたびにどんどんなじんで使いやすくなりますよ」。
ご実家が京都で着物の染織業を営み、割烹着の卸しもしていた、という高峰社長。
「その機能性が最近、再注目されている割烹着をリネンで作ってみようと7年前に開発しました。着物の上にも洋服の上にも着られるよう、身幅も袖幅もたっぷり、丈はご要望の多いロング丈に。丈夫で長持ち、普段使いできるシンプル割烹着です」。
リネンは水にぬれてもすぐ乾くので、水仕事にぴったり。色は白がダントツ人気だそう。
キッチンクロスは程よい厚みと心地いい手触りが人気。
「吸水性が高まるまでに何回か洗濯が必要ですが、その後は長年使ってもいたみません」という自信作。今回は人気のサックスグレーとモカグレーをセレクトしました。

上半身をすっぽりカバーできる割烹着。頼もしい仕事の相棒として、今またその機能性が見直されています。リネン100%のロング丈割烹着は現代版か割烹着。生地をたっぷり使い、ゆったり着用できるようにデザインされていて、洋服はもちろん着物にも対応します。

食器を拭いてもすぐ乾くリネン100%のキッチンクロスは、さらっとした手触りで、透け感のないしっかりした生地。洗えば洗うほど、しなやかになり吸水性もアップします。サックスグレーとモカグレーは人気の定番カラー。ループつきで引っ掛けることができて便利です。

モデル/土屋陽美(ゆうゆうモデル) 撮影/佐山裕子(主婦の友社)

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